ファッション

「イザベル マラン」が仏投資ファンドに身売り

 「イザベル マラン(ISABEL MARANT)」を手掛けるI.M. プロダクション(I.M. PRODUCTION)は、自社の株式51%をフランスの投資ファンド、モンテフィオール・インベストメント(MONTEFIORE INVESTMENT)に売却した。取引額は明かされていない。株式の残りの49%は引き続き、イザベル・マラン(Isabel Marant)「イザベル マラン」デザイナー、ソフィー・デュリュフレ(Sophie Durufle)=マネジング・ディレクター、ブランドの投資パートナーであるナタリー・シュムニ(Nathalie Chemouny)が保有する。

 アンリ・トピオル(Henri Topiol)=モンテフィオール・インベストメント ディレクターは「イザベル マラン」には多大なポテンシャルがあると語り、今後はブランドのeコマースおよび実店舗の販路を拡大していくと意気込む。「われわれは、『イザベル マラン』を地域と商品カテゴリーの両方で新しい領域を開発する余地が十分にあるブランドだと感じている。『イザベル マラン』は現在、ウエアやシューズに注力しているが、このようなブランドはまずアクセサリーを拡大し、ゆくゆくは香水やアイウエアといったカテゴリーにも参入できると信じている。そのうちメンズを始めることもありうる」。また、マラン、デュリュフレ、シュムニは、今後も資本およびマネジメントにおいてブランドに関わっていくという。

  1994年に創立した「イザベル マラン」は、ヒップスターとトムボーイを掛け合わせたようなボヘミアンなパリジェンヌ・スタイルを流行らせたブランドとして知られている。オーバーサイズのアウターやエスニック感のあるニット、細身のモーターサイクルパンツといったシグニチャーアイテムに加え、2012年にローンチしたウエッジソールのスニーカーは一大ブームを起こし、多くのブランドが同様のシューズを製作した。

 「イザベル マラン」の15年度の卸売りの売上高は1億5000万ユーロ(約174億円)で、22の単独店舗を含む世界の800店で販売されている。ビヨンセ(Beyonce)やグウィネス・パルトロー(Gwyneth Paltrow)、ケンダル(Kendall)とカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)姉妹をファンに持ち、13年に「H&M 」とのコラボ・コレクションも大ヒットした。

 一方、モンテフィオール・インベストメントはホテルチェーンのB&Bホテルズ(B&B HOTELS)やレンタカーの仲介業者であるオート エスケープ(AUTO ESCAPE)、調査会社のBVAなどを有しており、「イザベル マラン」が初めてのファッション分野への投資になる。

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KATYA FOREMAN
訳 北坂映梨

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