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ワコールが新中計を発表 国内事業はインナー以外の領域強化、中国事業は縮小の見極めどきに

ワコールホールディングス(HD)は、2029年3月期を最終年度にした中期経営計画(中計)を発表した。前中計では売上収益、事業利益ともに計画を下回ったことを受け、国内外の事業構造を抜本的に見直し、収益基盤の確立と資本効率の向上を図る。最終年度となる29年3月期には、連結売上高2010億円(26年3月期は1715億円)、営業利益93億円(同166億円)、事業利益85億円(同5億円の赤字)、ROE(自己資本利益率)4.3%(同6.5%)を目指す。さらに、31年3月期を目標年度とする長期ビジョン「VISION2030」では、売上高2170億円、営業利益138億円、事業利益130億円、ROE7.0%以上を掲げる。矢島昌明ワコールHD社長執行役員は、「23年度中計は、計画の立て方が楽観的だった。今中計は外部コンサルを入れ、それぞれの施作が実現性があるものとして計画をやり切る覚悟だ」と語った。

国内事業は、インナー以外の領域と新事業へ注力

新中計では、既存事業の再構築と新たな価値創造を軸に改革を進める。国内事業では、29年3月期売上高を883億円(26年3月期は845億円)、事業利益40億円(同7億円)に目標値を設定。インナーウエア中心の事業から、ボディーデータを活用し商品やサービスを通しして体と心をサポートする“エンパワーメント ソルーション”企業へと進化させる。スポーツコンディショニングウエア「CW-X」を強化するほか、卸売主体のビジネスから直営店やECへと販路の移行を図り、ドラッグストアやコンビニなど新チャネルへの拡大も図る。新規事業としては、3Dボディースキャンサービス「スキャンビー(SCANBE)」の市場拡大を図るほか、独自技術「メループ(Melooop)」を使用した産業資材の事業化、文化施設「スパイラル」の知的資産を活用した事業拡大などを通して、新たな収益源の確立を目指す。

海外事業はEC拡大と買収企業とのシナジー強化

海外事業は、体制の見直しを行い、欧米本部と中国・アジア本部の二部制へ移行し、意思決定の迅速化やガバナンス向上を図り、地域ごとの成長戦略を強化する。欧州ワコールは31年3月期に売上高428億円(26年3月期307億円)、米国ワコールは396億円(同240億円)、中国ワコールは86億円(同75億円)を目標に掲げる。欧州と欧米ではEC強化と買収企業(欧州:ブラビッシモ・グループ、米国:グラモライズ)とのシナジー強化を図る。苦戦が続く中国市場は、リブランディングや販路の見直しなどの構造改革に取り組む。今後は、美・快適・健康をテーマに、M & Aの明確な基準を設定し、積極的に検討していくという。

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