ユニクロの「UT」を運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長はかつて、「Tシャツはメディアになりうる」と語っていた。Tシャツはシーズンや年齢、性別、体形、国籍を問わず取り入れやすい日常着の代表格であり、ユニクロにとって重要な戦略カテゴリーの一つ。中でも、「UT」はアニメから漫画、ゲーム、映画、音楽、アート、企業プロジェクトまで、幅広いIPを自らのフィルターを通して“編集”するプラットフォームのような存在だ。髙田大輔グローバルマーケティング部部長は、「『UT』は立ち上げ時からTシャツを柱に、アパレルの枠を超えて、何かを表現するメディアとして位置付けてきた。Tシャツの魅力はそこにあると考えている」と話す。「UT」は前身となる「ユニクロ(UNIQLO)」のTシャツプロジェクトとしてスタートし、来年25周年を迎える。これを踏まえて、世界のポップカルチャーが集まる場として再定義し、唯一無二の1枚を提供する。(この記事は「WWDJAPAN」2026年5月11日号からの抜粋です)
シルエットや素材も厳選し、年間1000柄を販売
「UT」のウエアは単に有名キャラクターをプリントすることではなく、作品やIPの背景を理解し、Tシャツにする意味を掘り下げることを重視。IPホルダーと対話を重ねながら、マンガであれば作品内の名場面やセリフ、キャラクターに合う色、柄の見せ方を検討し、「UT」のクリエイティブ・ディレクターであるアーティストの河村康輔とともに、シルエットや素材を厳選していく。年間で展開する色柄は約1000柄。ファンもうなるほどのIPの新たな魅力と価値を反映させることがブランド力となっている。
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