
「ワンホテルトウキョウ(1 Hotel Tokyo)」は、岩手・大槌町を拠点とする刺し子集団「サシコギャルズ」と協働し、ホテルの空間を舞台にしたインスタレーション展を開催中だ。会期は10月までの約半年間を予定している。
会場は38階ロビーで、来館者が最初に足を踏み入れる空間を「サシコギャルズ」がディレクションした。展示は特注の木製什器と組み合わせたインスタレーション形式で、空間全体を使った演出により、サステナビリティとクラフトの融合を体感させる。中心となるのは、「ニューバランス(NEW BALANCE)」の“993”をベースに制作した一点物のスニーカーだ。アッパーに刺し子の手仕事を施し、「森」をテーマにした深いグリーンのニュアンスや有機的なリズムを表現した。1足あたり約40時間をかけて仕上げられた作品は、プロダクトの枠を超えたアートピースとしての存在感を放つ。
これまでプロダクト中心の活動を行ってきた「サシコギャルズ」にとって、空間演出は今回が初の試みとなる。東北に伝わる刺し子の技法を用い、使われなくなった衣類やスニーカーに新たな価値を付与してきた同グループの思想は、“自然との共生“を掲げる同ホテルのコンセプトと高い親和性を持つという。また、会期中には職人から直接学べるワークショップの開催も予定している。