東急百貨店は21日、同社が渋谷ヒカリエで運営する商業施設「シンクス」と、東急・日吉駅前の「日吉東急アベニュー」の名称を変更すると発表した。6月11日からシンクスは「シンクス バイ 東急デパートメントストア(SHINQS BY TOKYU DEPARTMENT STORE)」、日吉東急アベニューは「東急百貨店日吉店」に改める。「百貨店」「デパートメントストア」の屋号を復活させ、街のブランディングにつなげる。
東急百貨店は20年に東急東横店、23年に東急本店をそれぞれ閉店し、拠点である渋谷からフルラインナップの百貨店をなくしていた。しかし渋谷において「シンクス」「東急フードショー」、渋谷スクランブルスクエア内の化粧品、服飾雑貨など、東急百貨店が運営する売り場は点在し、その合計面積は2万7000平方メートル以上にも達する。自主編集売り場や外商といった百貨店ならではの上質・高感度な機能を、街づくりにおいて最大限に生かす考えだ。
日吉では18年ぶりの屋号復活
シンクスおよび日吉東急アベニューの2店舗は、もともと日本百貨店協会の加盟店舗である。今後は百貨店ののれんを強調することで、ロイヤリティーを高める。
「シンクス バイ 東急デパートメントストア」に改称するシンクスは2012年開業で8フロアに約230店舗が入る。売り場面積は1万6000平方メートル。もともとは20〜40代の働く女性をターゲットにした店舗だったが、東急本店の閉店後には高級時計や宝飾品のブランドも数多く移転した。
日吉は18年ぶりに東急百貨店の屋号に戻す。地域に根差したデパ地下と、衣料品や日用品、家電などの専門店で構成される。日吉は23年の東急新横浜線開業に伴い、子育て世代が多く流入している。上質な生活を求める人々に百貨店クオリティーの商品とサービスを提供する。
渋谷では西武渋谷店が9月末で閉店することが発表されたばかりで、渋谷から百貨店がゼロになることが話題になっていた。東急百貨店はシンクスに百貨店の屋号をつけることで、上質・高感度を求める消費者の受け皿になる姿勢を鮮明にする。