サステナビリティ

大阪文化服装学院が不要衣料を再構築して「未来の古着屋」 TOPPANとヒューマンフォーラムと共創 


大阪文化服装学院(OIF)は、TOPPANおよびヒューマンフォーラムと連携し、家庭で不要になった衣料を再構築する実験的プロジェクト「未来の古着屋」を大阪・うめきた公園内の共創拠点「PLAT UMEKITA」で開催する。期間は10月11〜13日で、学生たちが手がける3つの期間限定ショップが登場する。

本企画は、TOPPANとPLAT UMEKITAによる共創イベント「WEAR TO GO? ~着るの未来を考える~」の一環。OIFは教育パートナーとして参画し、学生が実社会の現場で学びを実践する場を提供する。

廃棄衣料を起点に「ショップをデザインする」

通常の店舗づくりとは逆に、まず家庭で不要になった衣料をヒューマンフォーラムの古着回収ボックス「RELEASE⇆CATCH」で集め、それを素材として新しい価値を生み出すという構成だ。学生たちは届いた古着を手に取りながら、色・素材・コンディションから着想を得て、ショップの世界観そのものをデザインしていく。

そこから生まれたのが、自然の優しさと都会の洗練を融合した“ボタニカルカジュアル”を提案する「BLOOM ARCHIVE」、古着の傷みや経年変化を“存在感”として肯定するアートグランジの「RE:evolve」、そしてレトロとモダンを掛け合わせ、ノスタルジーの温もりに知的なアクセントを加えた「EPOLU」の3店舗だ。いずれも、“すでにある服”を前提にした企画発想であり、学生たちがサステナビリティの本質を自らの手で再構築する挑戦となっている。

コーディネート提案型の販売に挑戦

販売方法もユニークだ。学生たちは「1コーデ1000円」という定額制を導入し、トップスやボトムスを自由に組み合わせたスタイルごとに販売。単なる古着販売ではなく、コーディネート提案を含めた新しい“選び方の体験”を提供する。来場者にとっては偶然の出会いを楽しむ場であり、学生にとっては自らの審美眼と提案力を社会に試す機会となる。

10月19日には、講談社「FRaU」の関龍彦エグゼクティブ・プロデューサー、ヒューマンフォーラムの岩崎仁志取締役、大阪文化服装学院の加藤圭太常務理事サステナビリティ・ディレクターによるトークセッションも開催予定。「環境視点でのファッション業界のこれから」をテーマに、教育と産業の接点を語り合う。

■「未来の古着屋」
会期:2025年10月11日(土)〜13日(月) ※展示のみ10月20日(月)まで
会場:PLAT UMEKITA(大阪・うめきた公園内)
主催:TOPPAN/大阪文化服装学院/ヒューマンフォーラム

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