
全世界を熱狂させたブラックピンク(BLACKPINK)のワールドツアー。ステージ上のパフォーマンスと同様に注目を集めたのは、各メンバーのために特別に制作されたカスタムルックでした。アーティストの個性とブランドの美学が見事に融合したステージ上のハイファッション!知れば知るほど面白いカスタムルックの舞台裏を紹介します。
ジェニー × 2000Archives
ジェニー(JENNIE)はコンサートのソロステージで、初のソロアルバムを象徴するシグネチャーカラー「レッド」を基調とした、サステナビリティを取り入れたカスタムルックを披露しました。彼女が身にまとった「2000アーカイブス(2000ARCHIVES)」の衣装は、レッドレザージャケット、「Jennie」のタイポグラフィが刻まれたボディースーツ、そしてビンテージ衣料をリフォームして仕立てられたレイヤードスカートという構成。ブランド特有の大胆な感性とジェニーの圧倒的なエネルギーが重なり合い、ステージを強烈に印象づけました。特に、ゼロウェイストの手法で制作されたスカートは、環境への配慮を繊細に反映しました。
続くパフォーマンスでは、「レジュ(LEJE)」のカスタムボディスーツとレーシングジャケットが強烈な印象を残しました。立体的なパディングディテールを施したブーツと組み合わせたルックは、まるでサーキットを疾走するドライバーを思わせ、ジャケット背面に配された「JENNIE」のレタリングが、ステージ上での存在感を一層際立たせました。
全てのピースは「レジュ」のゼロウェイストパターンで制作されており、アップルレザーや韓紙レザーといった持続可能な素材、さらにデッドストック生地やビンテージ衣類を活用することで、サステナビリティへの強いメッセージを伝えていました。
ジス × Dior
LAコンサートのステージ上で、ジス(Jisoo)は「ディオール(DIOR)」のジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が彼女のために初めて制作したカスタムルックを披露しました。ピンクカラーのクロップトツーピースは、リボンを思わせるスリーブレストップと、柔らかく広がるフレアスカートで構成され、愛らしさと優雅なプロポーションを同時に強調していました。フリルと滑らかなテクスチャーが対比を生み出す構造的なディテールは、ディオール特有の職人技と洗練されたセンスを体現していました。
合わせて履いたシューズは、滑らかなブラックカーフレザーで作られたD-Townヒールブーツです。頑丈なブロックヒールと膝下まで届くハイブーツシルエットが強烈な印象を残し、上部に刻まれた「Christian Dior Paris」のロゴが全体のルックにさりげないアクセントを添えていました。ディオールの精緻なテーラリングとジスのステージ上での存在感が調和し、洗練されたロマンチシズムの一編を完成させていました。
リサ × Louis Vuitton
「Thunder」と「Fxck Up the World」のステージで、リサ(Lisa)は「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」のカスタムルックを身にまとい、SFファンタジーの世界観を体現する女戦士へと完璧に変身しました。ブラック、ゴールド、レッドで構成されたパワフルなカラーパレットに、半袖トップスとショーツ、そしてニーハイブーツを合わせたルックは、まるでワンダーウーマンを思わせる強烈なシルエットを完成させていました。
光沢感のあるメタリック素材と身体に密着するラインは照明の下で眩い存在感を放ち、上半身を覆うハートシェイプのプレートは、力強さとロマンチックなムードを同時に醸し出していました。さらに、マットな質感と立体感が際立つブーツにはLVモノグラムが刻まれ、細部に至るまでのこだわりを示していました。まさにルイ・ヴィトンの「アーマー」を纏ったリサは、激しい振り付けの中でも乱れることなく動き、圧倒的なパフォーマンスでステージを掌握していました。
EDITOR: キム・ミンジョン