ファッション

新アーティスティック・ディレクター就任でエモーショナルに進化した「ジョン ロブ」

 「ジョン ロブ」がロンドン・メンズ・コレクション期間中の1月10日(現地時間)、新アーティスティック・ディレクターに就任したパウラ・ジェルバーゼによる2015-16年秋冬コレクションを発表した。パウラは、「ハーディ・エイミス」などで経験を積み、自身のブランド「1205」も手掛ける女性デザイナー。「『ジョン ロブ』での私の役目は、守り続けたクオリティと顧客をリスペクトしながら、フレッシュな視点に立ったストーリーを盛り込み、一足一足に"エモーショナル"な要素を加えること」と話す。そんな彼女は、デビュー・コレクションでも、1つの物語を編みだした。その主人公は、ブランドの創始者ジョン・ロブだ。

 ジョン・ロブは1851年、彼が22歳の時、靴作りを学ぶために故郷の英国南西部コーンウォール州を離れ、徒歩でロンドンに向かった。長い旅路をともにしたのは、手作りのブーツ。パウラは、「先の見えない将来に不安を抱きつつ、ブーツとともに何週間も旅したというストーリーは、とてもエモーショナル。私の心を刺激したんです。旅とは、男性にとって常に思い出深いもの。ともに旅したシューズは、たちまちパーソナルな愛着に溢れたことでしょう。そんなエモーションを込めることができる一足を生み出したかったんです」と語る。

 その結果生まれたのは、アイレットを左右に2つずつあしらったチャッカブーツの「グローブ」、レースアップながらシングルのモンクストラップをあしらった「コーム」、プレーンなつま先のダブルモンクタイプ「モーヴァル」という3つのアンクルブーツ。いずれも新たなラスト(木型)を用い、スエードやカーフ、バッファローなど、上質な素材を用いた。2015年を代表するイヤーモデルは、シングルアイレットが特徴のブーツだ。また、こうした商品に先行する形でスニーカーも発売予定など、パウラのデビューシーズンは、現代の男性の旅に欠かせない確かな品質が保証する機能性に富んだ靴が勢揃いした印象だ。

ギャラリー写真
1枚目:奥の3足が上から「グローブ」、「コーム」、「モーヴァル」。プレゼンテーションに際しては、コーンウォール州から土や砂などを持ち込み、歩いてた旅したジョン・ロブの物語を演出した
2枚目:シングルアイレットが特徴の、今年のイヤーモデル
3枚目:スニーカーは、2015-16年秋冬コレクションよりも一足早く店頭に並ぶ予定
4枚目:パウラのデビューと同時に、ロゴも刷新した

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