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「フジロック」初出演で話題のメイ・シモネス ジャズもJ-POPも越境する“ニューヨークの新星”——村上春樹との共通点は?

父親がアメリカ人、母親が日本人で、日米にルーツを持ち、現在はニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動するシンガー・ソングライター、メイ・シモネス(Mei Semones、芽衣シモネス)。日本語と英語を織り交ぜたボーカルも個性的な彼女の音楽は、バークリー音楽大学で培った楽曲理論やギターの確かな技術をもとに、ジャズやボサノヴァ、フォーク、マスロック、さらに日本のポップスの要素まで取り込み、それらのあわいを軽やかに縫いながら独自の軌跡を描いていく。弾き語りとバンド・アンサンブルを自在に行き来する演奏ものびやかで、直感的かつオーガニックな空気をたたえた佇まいがとても魅力的だ。今年5月にはデビュー・アルバム「Animaru」をリリース。先日行われた「フジロックフェスティバル’25(FUJI ROCK FESTIVAL'25)」(以下、「フジロック」)にも初出演を果たし、バークリー時代からの仲間と共に披露した自由で親密なパフォーマンスが多くの観客を惹きつけていた。

高校でジャズと出会う前はロック・ギタリストに憧れ、当時夢中だったニルヴァーナやスマッシング・パンプキンズの音楽は今も自分のルーツにあると明かすシモネス。「自分がつくりたい曲をただつくって、それを誰かの前で演奏できたら、それで十分だなって思っていました」。来年1月には初のジャパン・ツアーを行う。すでに東京、大阪、名古屋の公演はソールドアウトするほどの人気で、新たに2月1日に東京での追加公演が決定した。新曲の準備も進んでいるという彼女に、「フジロック」に出演した翌日、音楽のことからファッション、そして大好きな村上春樹についてまで、いろいろと話を聞いた。

初めての「フジロック」出演

——初めての「フジロック」はいかがでしたか。

メイ:とても楽しかったです。山の中の景色が本当にきれいで、泊まった苗場プリンスホテルの朝ごはんもすごく美味しくて(笑)。それから、青葉市子さんにご挨拶できたり、君島大空さんにもお会いできたりして。そういう出会いも嬉しい思い出になりました。

——漢字で「芽衣」と書かれたバックドロップの映像もかわいかったです。

メイ:あれは東京に住んでいる友人のEma Gaspar(エマ・ギャスパー)につくってもらったんです。私はビジュアルアートとか全然なので(笑)、普段から周りの人に手伝ってもらうことが多くて。「こんな感じがいいな」ってイメージを伝えると、すごくいいものをつくってくれるんです。

——今回のアルバム「Animaru」のアートワークも、お母さまが手掛けられたんですよね。リリースされてからさまざまな反響が届いていると思いますが、アルバムについてメイさんの中ではどんな手応え、実感がありますか。

メイ:初めてのアルバムなんですけど、1曲1曲本当に頑張ってつくったので、とても誇りに思っています。一番大事にしたのは、自分が演奏しているときの気持ちをそのまま曲に込めることでした。曲のストラクチャーや流れも、頭で考えるというよりは自然に出てくるものを大切にして。制作中のフィーリングをそのまま音に落とし込めたアルバムになったと思います。

——サウンドに関しては、どんなアイデアをもって制作に取り組んだのでしょうか。

メイ:私はジャズがすごく好きで、例えば最初の曲「Dumb Feeling」は、チャーリー・パーカーのサックスのリックと、「Polka Dots and Moonbeams」というジャズ・スタンダードのギターのリックを組み合わせてつくりました。「Zarigani」ではジョン・コルトレーンのメロディック・マイナーのリックを取り入れたり、コードに関してはセロニアス・モンクがよく使うドミナント7thを引用したりもしています。あとはバークリー音楽大学で学んだギターのアルペジオやボイシングも使っています。いろんな要素を取り入れながらつくっていますね。

「自分にはこれしかない」と
バークリー音楽大学に進学

——そもそもメイさんが「ジャズ」を好きになるきっかけはなんだったんですか。

メイ:高校のジャズ・プログラムに入ってからですね。ただ、高校に入る前からギターが好きで、「ギターが弾けるならやりたい!」という理由でそのプログラムに入ったんです。最初はジャズそのものに特別な興味があったわけじゃなかったんですけど、先生に「ジャズを演奏するなら聴かないと演奏できない」といつも言われて、それで自然とジャズばかり聴くようになりました。そこからどんどんジャズの魅力にハマっていきましたね。

——バークリー音楽大学に進んだのも、その流れで?

メイ:はい。それもあるし、ただ単純に音楽が本当に好きだったからですね。もう、音楽以外に興味が持てるものが全然なくて、「自分にはこれしかないな」って。だからバークリーを選びました。本当にそれ以外は、何にもできないので(笑)。

最初は、どちらかというとギタリストとして生きていきたいと思っていたんです。他の人のバンドで演奏したり、ギターでレコーディングに参加したり……そういう、いわゆる“セッションギタリスト”を目指していました。でも、大学2年生か3年生くらいから、自分で曲を書くことがどんどん増えてきて。そこからはもう少し“アーティストとしての活動”に力を入れるようになりました。ただ、「こういうアーティストになりたい」っていう明確な理想像があったわけではなくて。自分がつくりたい曲をただつくって、それを誰かの前で演奏できたら、それで十分だなって思っていました。

——メイさんは自身の音楽を「ジャズとボサノヴァにインスパイアされたインディーJ-POP」と表現されていますね。

メイ:はい。影響を受けたアーティストで一番大きいのは、やっぱりジョン・コルトレーンですね。テクニックもすごいんですけど、聴いた瞬間に心に響くというか、演奏から感情や気持ちが強く伝わってくるところが好きなんです。あとはセロニアス・モンク、バド・パウエル、ウェス・モンゴメリー、ジョー・パス、グラント・グリーン、ウェイン・ショーター……そういうジャズの巨匠たちもよく聴きますし、ジョアン・ジルベルトみたいなブラジルの音楽も好きです。ロックだとニルヴァーナやスマッシング・パンプキンズもよく聴きました。いろんなアーティストから刺激を受けて、自分の音楽に取り組んでいます。

——そうした幅広い影響を取り込みながら、“自分らしさ”を表現するために大事にしていることはなんでしょう。

メイ:うーん、そうですね……コードの使い方やギター・リック、歌い方とか、自分にしかできない形にしていくことを大事にしています。

日本語と英語を
織り交ぜた歌詞

——メイさんの音楽の特徴の一つに、日本語と英語を織り交ぜたリリック、ボーカル・スタイルがあると思います。そこについてはどんなことを意識しているのでしょうか。

メイ:歌詞については、本当に頭に浮かんできたことをそのまま書いている感じです。日本語にするか英語にするかは、そのメロディーやリズムにいちばん合う言葉を選んで。日本語だと長すぎたり短すぎたりすることがあるので、そういうときは英語にしたり、逆に英語がうまくはまらなければ日本語にしてみたり。パズルのピースを組み合わせるような感覚で言葉を選んでいます。

——初めて書いた曲は全て英語の歌詞だったと聞きました。

メイ:中学生の頃から作曲はしていて、その時は全部英語の歌詞でした。わりとロックっぽい曲で、ちょうどニルヴァーナにハマってた時期だったので、そういう感じの曲をつくりたくて。でも今思うと、全然いい曲じゃなかったですね(笑)。まあ、中学生だったから仕方ないですけど。

初めて日本語を歌詞に入れたのは、2020年に出した「Hfoas」っていうシングルでした。きっかけはよく覚えていないんですけど、自然に「日本語も入れた方がいいかな」と思ったんだと思います。小さい頃から日本語と英語の両方を話してきたので、音楽にも両方を取り入れる方がナチュラルに感じられるんです。

ただ、表現については、日本語でも英語でもできるだけシンプルにストレートに伝えたいと思っていて。日本での思い出なら日本語になるし、アメリカでの思い出なら英語になることが多いです。例えば「上履き」なんてアメリカにはないから、日本語じゃなきゃダメですよね。おばあちゃんの「おはぎ」っていう歌詞も英語では表現できない。だから自然に日本語を使う。日本語は今も母と話すときは必ず使っているし、子どもの頃は年に一度くらい日本に来ていて、学校に通ったこともあったし、友達と遊んだりしていました。そういう思い出は自分にとってすごく大事で、曲を書くときもよく思い出します。

——ちなみに、歌詞を組み立てる際に“譜割り”ってどのくらい意識していますか。個人的に“Inaka”という曲が好きで、メイさんの歌にはラップに通じる魅力もあると思うんですけど。

メイ:「Inaka」の歌い方はラップっぽいと言われますね。ラップは好きです。日本のラップはあまり聴いてこなかったけれど、高校時代はアメリカのラップをよく聴いていました。ただ、“譜割り”については正直あまり考えていなくて(笑)、けっこう適当にやっています。日本語が完璧じゃないので、日本人からすると「その言葉、このメロディーには合わないんじゃない?」と思う部分もあるみたいなんですけど、私はそれが分からないから、逆にちょっと不思議な感じになるってよく言われます。

最近は日本語のYouTubeを見たり、漫画を読んだりして、日本語がもっと上手になるように頑張っています。今は「君に届け」という少女漫画を読んでいて、すごくかわいいし、ふりがなが付いているのが助かります(笑)。

J-POPの魅力

——メイさんはJ-POPや日本の音楽もよく聴いてきたと伺いました。本格的に音楽理論や楽器演奏について学ばれてきた立場から見て、J-POPの魅力はどんなところにあると思いますか。

メイ:私の知っているJ-POPは、メロディーがとてもキャッチーで耳に残る曲が多いところ。それがすごくいいと思います。前のEP「Kabutomushi」に入っている「takaramono」という曲があるんですけど、そのコーラスは特にJ-POPっぽいなと思っています。

——先ほど青葉市子さんと君島大空さんの名前が出ましたが、2人の音楽は以前からよく聴かれていたんですか。

メイ:はい。日本のアーティストでは、青葉市子さんが一番好きです。ギターの演奏も素晴らしいし、声が本当にきれいで、聴いていると癒されるんです。ライブも何度も観ていますが、本当に素晴らしいミュージシャンです。

君島大空さんの曲もすごく好きです。なんて言うのかな……すごく“ジャーニー”な感じというか、最初から最後までいろんな景色に連れて行ってくれるような感覚があって、そこが魅力的だと思います。

——そういえば、chelmicoの鈴木真海子さんのアルバム(「mukuge」、2024年)に参加されたのは、どういう経緯だったんですか。

メイ:最初はInstagramでした。真海子さんが私の曲をストーリーにあげてくれて、それをきっかけにやりとりするようになったんです。「ありがとうございます!」って伝えたら、そこから交流が始まって。日本に来たときに実際にお会いできて、すぐ友達になりました。

あの曲(「お酒を飲んだ夜」)は、最初に真海子さんがボイスメモを送ってくれたんです。ギターを弾きながら歌っているシンプルなデモで、それを私がちょっとジャズっぽくコードをアレンジして、一緒に歌いながら形にしていきました。すごく自然な流れで生まれた曲です。

——真海子さんとは、去年ブルーノートで行われたメイさんのライブで共演もされましたよね。メイさんから見て、真海子さんの音楽のどんなところに惹かれますか。

メイ:いろいろあるけれど、やっぱり歌詞が素晴らしいと思います。それと、メロディーやリズムのつくり方がすごく独特で、私には考えつかないような展開をするんです。それが本当に面白い。Chelmicoの音楽も大好きで、聴くと元気になれます(笑)。

ブルーノートでのライブもすごく楽しかったんですが、その2日前に体調を崩してしまって、声が出ないくらいひどい風邪をひいてしまって。だから自分的にはちょっと残念な気持ちが残っているんです。でも、ファンの方から「風邪ひいててもすごくよかったよ」って言ってもらえて、それは本当にうれしかったです。

——ところで、レッチリのフリーがメイさんの「Kabutomushi」をInstagramでリコメンドした件はニュースになりましたが、やはり反響は大きかったですか。

メイ:そうですね、本当にびっくりしました。その日だけで何千人もの人が私のことを見てくれたみたいで。

(フリーと)ロサンゼルスで一度お会いしたんです。去年の11月にライブをしたときに観に来てくれて、「本当にユニークだね。君にしかつくれない音楽をつくってる」って言ってもらえて。すごくうれしかったです。

——実際に会ったフリーはどうでしたか。

メイ:世界中の人をインスパイアしている存在なんだなって、改めて感じました。私のバンドでベースを弾いている子も、フリーを観てベースを始めたんです。本当にたくさんの人に「ベースをやってみよう」って思わせている人で、すごいなって思います。そして、とても優しい方でした。実際に会ったときは、思っていたより落ち着いた雰囲気で、そこも素敵でしたね。

——ちなみに、星野源さんもメイさんの音楽のファンを公言されていますが、その声が届いていますか。

メイ:はい、紹介していただいたと聞きました。本当にうれしかったです。私も母も星野源さんのドラマをよく観ていたので、すごく光栄でした。

ファッションへの関心

——先ほど、作品のビジュアル部分は周りの人に手伝ってもらうことが多いと話していましたが、例えばアーティスト写真やステージで着る服、衣装についてはどんなこだわりがありますか。

メイ:衣装は、着ていて気持ちがいいことと、自分が可愛いって感じられることが大事ですね。ステージでは動きやすさも必要だから、きついものは避けています。普段はあまり買い物をしなくて、双子の妹がもう着なくなった服をもらうことも多いんです(笑)。(ツアー告知のビジュアルで着た赤い衣装も)妹のクローゼットからひっぱり出して、「今日のフォトシュート、何着ようかな……赤にしようかな」って決めただけで(笑)。あと、古着を買うこともよくありますね。

——好きなファッションのテイストやスタイルはありますか。

メイ:私が好きなのは……今日もこんな感じですけれど、上はブカブカでちょっと男の子っぽくして、下はスカートを合わせるスタイルが好きです。ボーイッシュな感じと女の子っぽいものを組み合わせることが多いですね。あと、友達から服をもらうこともよくあります。これ(着ている服)もロサンゼルスの友達がやっているブランド「ジェンドゥー(JENDU)」のもので。昨日のライブで着たTシャツもそう。だから、結構適当な感じですよね、洋服は(笑)。

——メイさんといえば、ニット帽やヘッドピースのイメージがあります。

メイ:うん、今は夏で暑すぎるのであまり被っていないんですけど(笑)、冬はいつもウサギの耳がついた帽子とか、猫の帽子を被っています。単純にかわいいから好きなんです。

——NMEのカバー写真では角のようなものもつけてましたね。

メイ:あれはアルバムが「Animaru」だから、なんかアニマルっぽい感じにした方がいいかなと思って(笑)。そしたらスタイリストさんが用意してくれたんです。

村上春樹との共通点

——ところで、メイさんは村上春樹がお好きだと伺いました。

メイ:はい。村上春樹はほとんど読んでいて、全部好きなんですけど、最近また読み返した「1973年のピンボール」が面白くて。彼の小説って、日常の出来事を書いているように見えるんですけど、そこにちょっとしたスリルやファンタジーが混ざっている。そのバランスがとても面白いと思います。あと、言葉の使い方がとてもストレートで好きです。読み始めたのは中学生の頃で、母が村上春樹を好きで「お姉ちゃんも読んでみたら?」って勧めてくれて。それで初めて読んで、大好きになったんです。

——メイさんと村上春樹の共通点は、2人ともジャズが好きで、あと、作品のなかに動物がよく出てくることかなと。

メイ:そうですね(笑)。うーん、なんでかな……動物が好きだからなのかな。あと、子供の頃はよく外で遊んでいたので、そのときの思い出を書くと自然と動物が出てくるんです。

——村上春樹の小説では「動物」が、主人公の分身だったり、現実と夢をつなぐ存在や“失われたもの”の象徴だったり、災いをもたらすものとして描かれることもありますよね。メイさんにとっても「動物」は何かを表すシンボルだったりするのでしょうか。

メイ:うーん、どうかな……私はそこまで深く考えてはいなくて、単純に動物がかわいいから、好きだからという感覚で描いているんだと思います。アルバムには「Donguri」という曲があるんですけど、それは動物の視点で描いた曲なんです。動物を象徴的に扱うというよりも、「動物だったらどう感じるんだろう?」って想像してみる。そうやって自然とか動物の目線から世界を見ている、っていう感覚に近いですね。

私はベジタリアンなんですけど、それは“人間も動物の一部だ”って思っているからなんです。世界では人間が上で動物が下、みたいな考え方が多いけれど、私にとっては同じ存在。もっと対等であってほしいなと思っていて。そういう考え方が曲の中に出てくることはあるかもしれないです。「人間も動物だ」って。あと、子供の頃から犬と一緒に育ってきたので、いつも動物が身近にいる環境だったというのもあるかもしれません。

——そういえば、「Animaru」のMVではブタのバイクに乗って渋谷を走っていましたね。

メイ:いろんな人に見られてちょっと恥ずかしかったけど(笑)、すごく楽しかったです。「東京だってすぐにわかる場所がいい」ってディレクターさんに伝えて、それで渋谷で撮影することになりました。「109」とかが映れば一目で“東京だ”って分かるので。渋谷は小さい頃からよく遊びに行っていた場所なので、そこでMVを撮影できたのはすごくうれしかったです。

——この後、都内で新しいMVを撮影されると聞きました。他にどこか訪れる予定はありますか。

メイ:はい、このあとみんなで回転寿司に行こうと思っていて。まだ「くら寿司」か「スシロー」か決めてないんですけど(笑)。アメリカにはそういうお店がほとんどなくて、ニューヨークにあるお店も高いわりにあまり美味しくないので……。日本の回転寿司は安くて美味しいし、たくさん食べられるから。それに、バンドメンバーも日本が初めてなので、絶対楽しんでもらえると思います(笑)。

——メイさんの曲に「寿司」が登場する日も近そうですね(笑)。来年1月にはジャパン・ツアーも決まりましたが、何か考えていることはありますか。

メイ:できれば自分の曲だけじゃなくて、もっとジャズやクラシックの曲も取り入れたいと思っています。例えば、ヴィオラやヴァイオリンを入れたクラシカルな曲とか、ドラムやベースと一緒にジャズのスタンダードを演奏するとか。カバー曲も交えて、いろんな音楽を届けられたらいいなって。いつもそう思っているんですけど、なかなかリハーサルの時間がなくて実現できないことも多いんです。でもいつか必ず、そういう幅広い音楽を取り入れたステージをやりたいと思っています。

——今暮らしているニューヨークはナイトライフやアートスペースも充実していて、新しい音楽に出会える機会も多いんじゃないですか。

メイ:うん、確かにそれは絶対にあると思うんですけど……でも私は、ニューヨークにいるときはほとんど家にいて(笑)。ツアーで外に出てることが多いから、ツアーがないときは家にこもってギターを練習したりしています。この夏もずっとツアーをしていて、9月にはヨーロッパ・ツアーもあるので、それが終わったらしばらくニューヨークにいる予定です。その間に、またじっくり練習したり、作曲したりする時間が取れるかなと思っています。

——新曲が楽しみです。最後に、今回の「フジロック」や「Animaru」をきっかけにメイさんを知ったリスナーに、おすすめのレコードを教えてください。

メイ:ジョン・コルトレーンの「John Coltrane Plays the Blues」っていうアルバムがすごく好きで、ブルーズの演奏を集めたものなんですけど、本当におすすめです。あと「Solo Monk」というセロニアス・モンクのソロ・アルバムもすごくいいので、ぜひ聴いてみてほしいです。

PHOTOS:TAKUROH TOYAMA

デビュー・アルバム「Animaru」

◾️メイ・シモネス デビュー・アルバム「Animaru」
2025年5月2日リリース
収録曲目:
01. Dumb Feeling
02. Dangomushi
03. Tora Moyo
04. I Can Do What I Want
05. Animaru
06. Donguri
07. Norwegian Shag
08. Rat With Wings
09. Zarigani
10. Sasayaku Sakebu
11. Itsumo*
*日本盤ボーナス・トラック(CD)
https://bignothing.net/meisemones.html

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