
PROFILE: 西田有志/バレーボール選手
「ニッポンが誇る左の大砲」「怪物サウスポー」――そんな異名を持ち、日本のバレーボール界をけん引している大阪ブルテオンの西田有志選手。19歳という若さで日本代表入りを果たし、世界トップクラスのスパイカーとして活躍するまで成長した。左利きの彼が繰り出す強烈なサーブと、驚異的な跳躍力を誇るスパイクは、世界中のファンを虜にしている。
西田選手は、5月8日に開催されたバレーボールの国内トップリーグ「2024-25 大同生命SVリーグ」の表彰式に出席。同リーグの認知や集客を押し上げる影響力や、発信力を発揮した人に贈られる賞「アタック・ザ・トップ賞」を受賞した。
今回は式典の合間を縫い、「WWDJAPAN」の取材に応じてくれた西田選手にファッションへのこだわりを聞いた。
ストライプスーツ×蝶ネクタイでエレガントに
表彰式に洗練されたスーツスタイルで登場した西田選手。ファッションには強いこだわりがあるそうで、他の選手とは一線を画すスタイルを披露した。ネクタイを身に付ける選手が多い中、あえて蝶ネクタイをセレクト。身にまとっていたのは、「ブルネロ クチネリ(BRUNELLO CUCINELLI)」のストライプスーツだ。
「今回は、頼れる専属のスタイリストにコーディネートを組んでもらいました。授賞式などの華やかなイベントは、個人的に蝶ネクタイを身につけるイメージが強くて。初めて着けてみたんですけど、とても気に入りました。『ブルネロ クチネロ』のアイテムは、クラシックだけど遊び心があるところが好きなんです」。
西田選手は、「エルメス(HERMES)」2024年秋冬メンズコレクションショーでランウエイモデルとして起用された経験もある。「なんで俺はここにおるんやろう?と何回も思いました(笑)」と、率直に当時を振り返る。「『エルメス』の広報の方に理由を聞いたら、メンズのデザインを担当している方が僕をモデルに指名してくださったそうで。とても光栄でしたし、貴重な機会でしたね」。バレーボール選手の枠にとらわれず、さまざまなことに積極的にチャレンジしている。
自身のブランドはリニューアルに向けて歩みを進める
ファッションへの関心は着こなしだけにとどまらず、アパレルブランド「クレイジージャンプ(CRAZY JUMP)」のプロデューサーも務めている西田選手。現在はロゴTシャツやスポーツタオル、トートバッグといった親しみやすいアイテムが中心だが、今後はブランドの方向性に変化を加えていくという。
「アイテムが少しグッズ寄りになってしまっているので、もう少しファッションブランドとしての存在感を出していきたいと考えています。専属のスタイリストに素材の選び方やブランディングについても相談していて、少しずつ進化させていく予定です」と語る。
アスリートとしての存在感だけでなく、ファッションへの感度と発信力も兼ね備える西田選手。自身のスタイルを体現するその姿勢は、ファッション業界からも一層注目を集めそうだ。