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特集 メンズ・コレクション2025-26年秋冬

「ピッティ」で際立つ日本のモノ作り 「セッチュウ」初のショーも

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「ピッティ」で際立つ日本のモノ作り 「セッチュウ」初のショーも

世界的に過渡期を迎えている合同展ビジネスの中で、メンズ最大の見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」は変化に向けて果敢に挑戦を続けている。昨今はライフスタイル化へのシフトを進めており、今回はランニングに特化した“ニーズ アップ ランニング スペース(Knees Up Running Space)”を新設。同企画は英ロンドン発の多機能スペース「ニーズ アップ」協力のもと、ランニングイベントや展示ブースを設けた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年2月3日号からの抜粋です)

「ピッティ」はかつてイタリアン・クラシコの祭典として多くの地元ファクトリーブランドが出展していたものの、コロナ禍を機に徐々に集客力のある有力メーカーの離脱が続き、現在は多ジャンルが入り乱れてガラパゴス化。新規ブランドにとっては好機ともいえるが、実際に商談・買い付けにつながるケースは減少しているという。コロナ前から出展を続けている日本のバッグメーカーは「コロナ前よりも縮小しているのに、出展料はそのまま。主催者発表の来場者数は当てにならず、高額な出費に見合う状況ではない、4日間ある会期の短縮を本気で考えるタイミングなのでは」と苦言を呈する。今回の総来場者数は約2万人で1年前から横ばい、出展社数は1年前から40減り約7️90と苦しい状況にあるものの、ガラパゴス化するほどに日本メーカーの技術の高さが際立った。

5回目の出展となる「ジェイ クオリティー(J ∞ QUALITY)」には、日本各地のファクトリー9社が参加した。谷繊維の丸胴スエットや、マルチョウの縫製技術“Mlock”“Mflat”などは、世界でも十分通用する技術だろう。経済産業省が主催する「ジャパン レザー ショールーム(JAPAN LEATHER SHOWROOM)」には、フランスの老舗メゾンが染色技術のアドバイスを求めたユハクなどをはじめ、6メーカーが出展した。

どの企業も世界に通用する技術を有する一方で、共通する課題が“どう伝えるか”である。日本から渡航した関係者の熱心なプレゼンは、たとえ技術面の分野に明るくなくても目を見張るものがある。その熱量のままに、さらに積極的に通行する外国人来場者に直接声をかけ、英語で伝えることができればさらに自社の技術を世界にアピールできるはずだ。

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