ファッション

「ヴィオネ」2014年春夏パリ・クチュール チャラヤンによるクリーンでインダストリアルな最高級ライン

 2014年春夏パリ・オートクチュール・コレクションの期間中、「ヴィオネ(VIONNET)」が同シーズンのデミ・クチュールを発表した。デミ・クチュールとは、店頭で販売するプレタポルテではあるものの、さらに良い素材とテクニックを駆使した最高級ライン。同ラインを手掛けるのは、フセイン・チャラヤンだ。

 チャラヤンの「ヴィオネ」は、ブランド創設者のマドレーヌ・ヴィオネに敬意を評するバイアス(布を斜め方向に裁断すること。縦もしくは横よりも生地がたわみ、ドレープが生まれやすい)のドレスで幕を開けた。シルクオーガンジーのドレスは、ヌードやホワイト、淡いパステルカラー。軽やかな素材を5枚重ね、一枚一枚を同心円状にくり抜くことでダーツの的のようなデザインを加える。工業的なアプローチを得意とするチャラヤンとは思えない、静かな幕開けだ。

 しかし、以降はチャラヤンらしさが備わってくる。2つ目のパートは、カラフルなワイヤーを忍ばせたビニールチューブを時にベルトのように、時にストラップのように使用。これに布を絡ませることで、アシンメトリーなドレープドレスを生み出していく。不規則なプリーツも特徴だ。さらにはシルクオーガンジーを丁寧にたたみ、その上から細い繊維をたたきつけることで電流が走る様子を描いたアブストラクトモチーフを表出。これを総プリーツのテントラインのドレスなどに変えていく。

 フィナーレは、未完のドレスの上にパターンをプリントしたプルオーバーのドレス。「パターンそのものをデザインとした」とコンセプチュアルな志向もそのままだ。多少、「ヴィオネ」というより「チャラヤン」だったが、クリーンなスタイルに工業的アプローチを加えたのはユニーク。さらに「ヴィオネ」らしい永続性が加われば、最高級プレタの新ジャンルになりそうだ。

【ヴィオネ?2014年春夏パリ・オートクチュール?全ルック】

【2014年春夏パリ・オートクチュール 関連記事一覧】

?

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

「ピックルボール」という新しいコミュニケーションは、カルチャーの発信地となるか?

WWDJAPAN11月2日号は、最近巷で話題のニュースポーツ、「ピックルボール」を特集します。ピックルボールの歴史は意外に古く、発祥は1965年。米国国会議員のジョエル・プリチャード氏が腕力差のある子どもとでも対等に遊べるスポーツとして、テニスと卓球、そしてバドミントンをミックスしたような形で考案したと言われています。そんな歴史あるスポーツがなぜ今まで知られておらず、そしてなぜ今になってここまで流…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。