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「ゾゾタウン」のスタートトゥデイ、前期は大幅増収増益も計画未達、今期は巡航速度目指す

 「ゾゾタウン」を手掛けるスタートトゥデイは今期、「真面目」「カッコいい」「感動」をテーマに経営に当たる。「トム・ブラウン」の半ズボンスーツで決算説明会に登壇した前澤友作社長は冒頭、5月から9時〜15時の6時間労働「ろくじろう」をスタートしたことについて、「10〜12月の平均の労働生産性が昨年対比で1.25となった。とても良いと話しても、一向にマネする企業が出てこず、残念だ」と説明。さらに、「ショップスタッフによるコーディネートサービスを3月20日にスタートし、非常に好調だ。4000人のショップスタッフが1ヵ月で約1万枚の投稿をしてくれた。投稿数や参加スタッフ数も増えており、将来的には面白いコンテンツになっていくと思う。今後は半ズボンや白いワンピース、身長などキーワードで一覧できるようにするなど、より提案力の強いサービスにしていく」と話す。また、メディア事業の強化や、現段階では詳細は説明できないものの、「僕の時間の半分ぐらいを費やして、新しい動き、変革に向けて時間を使っている」と新規事業の立案などにも着手していることを示した。

?スタートトゥデイの2013年3月期決算は、商品取扱高958億円(対前期比119.5%)、売上高350億円(同110.2%)、営業利益85億円(同110.7%)と過去最高を更新した。ただし、期初計画の商品取扱高1115億円、売上高417億円、営業利益104億円には届かなかった。期中は、初の提供番組「美少女ヌードル」を展開したほか、初のリアル合同受注会「ゾゾコレクション」の開催や、ポイント10%還元や送料無料などを行なったが、新規会員獲得や既存会員アクティブ率が期初計画を下回った。商品売取扱高に対する営業利益率が前期の9.6%から8.9%へと0.7ポイント低下したのは、送料無料の実施や、セール比率上昇による粗利益率の低下が要因。一方、物流倉庫の拡張のために業務委託費用が上昇したが、後半にプロモーション関連費を抑制したことでカバーした。

今期は商品取扱高1084億円(同113.0%)、売上高368億円(同105.0%)、営業利益103億円(同121.0%)を計画する。保守的に確実に達成できるように、新プロモーションなどに頼らない巡航速度に基づいた計画にしたという。

 なお、前期は109万人の新規会員を獲得し、期末会員数は539万人となった。男性が43%、女性が57%で、46%対53%だった3年前に比べて、若干女性が増えている。平均年齢は31.4歳で、3年前の28.8歳から上がっている。また、今回初めて明かしたデバイス別の購入経路は、スマートフォンの比率が第4四半期では40%(前年同期は22.6%)、フィーチャーフォンが6.3%(同17.4%)まで低下。PSは少々さがりつつあるが52.8%(同60.0%)だった。

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