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「パタゴニア」「リーバイス」「ザ・ノース・フェイス」が3年連続で循環型インデックスのトップに

経営コンサルティングファームのカーニー(KEARNEY)による循環性を評価する「サーキュラー・ファッション・インデックス(Circular Fashion Index)」において、「パタゴニア(PATAGONIA)」「リーバイス(LEVI'S)」「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」が、3年連続でトップ企業にランクインした。ラグジュアリー部門では、「グッチ(GUCCI)」「コーチ(COACH)」「バーバリー(BURBERRY)」が、2年連続で先進企業と評価された。

同インデックスは、循環型経済に貢献し製品寿命を伸ばすための企業努力を評価する。2020年に始動し今回で3回目を迎えた。今回は20カ国にわたる200のグローバルブランドを、ラグジュアリー、プレミアム&アフォーダブル・ラグジュアリー、マスマーケット、ファストファッション、スポーツ&アウトドア、アンダーウエア&ランジェリーの6つの部門別にランク付けした。

具体的には、1次流通と2次流通での取り組みを7つの側面から評価する。たとえば、1次流通では再生素材の使用率や、循環型を推進するコミュニケーション施策などが含まれる。2次流通においては、レンタルサービスや回収した衣類の再利用の取り組みなどが評価される。

平均スコアは、10点満点中の2.97。カーニーによると、初回の調査では平均値は1.6だったことを踏まえれば、わずかだが改善は見られるという。また、1次流通においての企業努力は見られる一方で、消費者に向けた循環型につながる消費行動の啓蒙が足りていないと指摘する。リペアやメンテナンスサービス、回収衣類の活用、古着の再販などを含めて業界全体で2次市場における取り組みを加速させるべきだと強調した。

トップ企業のスコアは「パタゴニア」が8.65、「リーバイス」が8.30、「ザ・ノース・フェイス」が7.90だった。前回からスコアを伸ばした「パタゴニア」は、特にコミュニケーション面を強化した。「リーバイス」は、自社サイト内にリサイクルデニム製品の専門コーナーを設け、サプライヤーマップとカーボンフットプリントを公開する新たな取り組みでスコアを伸ばした。

総合ランキングでは、4位が「オヴィエッセ(OVS)」、5位が「グッチ(GUCCI)」、6位が初めてトップ10位内にランクインした「メイドウェル(MADEWELL)」、7位が「コーチ(COACH)」、8位が「エスプリ(ESPRIT)」、9位が「ルルレモン(LULULEMON)」、10位が「リンデックス(LINDEX)」だった。

部門別では、ラグジュアリー部門のトップが「グッチ」、次いで「コーチ」「バーバリー(BURBERRY)」「モンクレール(MONCLER)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」だった。最も全体のスコアが高かったスポーツ&アウトドア部門では、「パタゴニア」「ザ・ノース・フェイス」「ルルレモン」に加え、「アディダス(ADIDAS)」「コロンビア(COLUMBIA)」「ナイキ(NIKE)」「プーマ(PUMA)」がトップ企業だった。プレミアム&アフォーダブル・ラグジュアリー部門では、「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」「ティンバーランド(TIMBERLAND)」「コス(COS)」の順にランクインした。ファストファッション部門では、「ザラ(ZARA)」が前回の7位から順位を落とし今回はトップ10に入らなかった。

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