ファッション

ラグジュアリー消費は今が正念場? 「今週の特集お届け隊」2021年8月16日号

 毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2021年8月16日号からの抜粋です)

村上:今年は超高額品が日本に続々来ていたよね。「フェンディ」のキム・ジョーンズによるファースト・オートクチュールはほぼ全アイテムが東京・上野の表慶館に並んだし、「グッチ」も京都・仁和寺でハイジュエリー、「ティファニー」の“ブルーブック”や「ブルガリ」の“マニフィカ”など、目の保養になりました(笑)。「どうしてこんなに?」とブランド側に聞くと、「とにかく売れている」と。海外旅行に行けない分お買い物欲求が強いとか、コロナ禍で出てこなかった新作が2年ぶりに見られるということで購買意欲が高いそうで。それを恒例のジュエリー特集でうまく解明してほしかった。

益成:コロナ禍で業績を伸ばしている若い起業家がすごく増えているようです。投資価値がありつつ、身につけられる希少性の高いダイヤモンドに意識が向いているそうで、まずは予算で買える最高のクオリティーの大粒を探しています。アイテム的には、自分で見て楽しめるリングやブレスレットが人気だそうです。ハイジュエリーも素晴らしいものがたくさん来ていたので、いい結果が出たんじゃないでしょうか。

村上:何が一番印象的だった?

益成:富裕層顧客に直撃取材できたのが一番です!筋金入りの富裕層でした!しかも美人でとても感じが良くて。オフレコも含めてですが、いろいろと聞くことができました。彼女は百貨店の外商顧客なのですが、「旅行に出かけると忙しくて、欲しいものに出合う機会がないけれど、今は日本にいるから欲しいものが向こうから来てくれる」と語っていて。彼女の担当者は本当に彼女の好みや欲しいもの、購入するタイミングを熟知していているようで、そこにも感心しました。

村上:「欲しいものがやって来る」時代(笑)!ってコトは今は、この後移動が再び活発にできる状態になるまでの期間限定のバブルなのかな?

益成:そうですね。もちろん海外に行くようになったら、こんな状況ではなくなると思います。百貨店の外商も取材しましたが、「海外でも買うけれど、国内でも買おう」と思ってもらえる関係作りを今一生懸命やっているところだそうです。国内消費が続くかどうかは、まさに今が正念場かもしれません。

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WWDJAPAN Weekly

盛り上がる”スピリチュアル消費“を分析 「心に寄り添ってほしい」ニーズに向き合う

「WWDJAPAN」10月25日号は、“スピリチュアル消費”特集です。ここ1〜2年、財布の開運プロモーションや星座と連動したコスメやジュエリーの打ち出しがますます目立つようになっています。それらに取り組むファッション&ビューティ企業と、その背景にある生活者の心理を取材しました。 スピリチュアルと聞くとやや怪しさがありますが、取材を通して見えてきたのは「心に寄り添ってほしい」という女性たちの普遍的な…

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