ファッション

「コム デ ギャルソン・オム プリュス」の花と融合するテーラード 東京で見せた22年春夏コレクション

 「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS)」が、2022年春夏コレクションを東京・南青山の本社で発表した。今シーズンもパリ・メンズ・ファッション・ウイークには参加せず、業界関係者ら約50人を招待してのミニショーとなった。

ランウエイに咲く花々

 シーズンテーマは“花の存在”。スポットライトで照らされた虹色のランウエイに、花をモチーフとしたウエアが登場するファンタジーな世界だ。一口に花といっても、ポップなテイストで描かれた小花柄や写実的なパターン、編みで表現した絵画のようなデザイン、ドクロと組み合わせたおどろおどろしいグラフィックまで、表現方法は多彩。これらを襟や身頃をくり抜いたアウターからのぞかせたり、生地の切り替えやプリントでダイレクトに落とし込んだりと、クラシカルなテーラードスタイルと融合させていく。ロングシャツやスカートはクリノリンを使って花弁のようなボリュームあるシルエットを構築し、ワイドパンツの裾も重なる花びらのようにランダムにたくし上げる。有機的なムードが加速し、花の存在感は一層強くなる。

人体と草花が絡みあう
コラボグラフィック

 真っ白のロングシャツやジャケットの背面にプリントしたグラフィックは、アメリカ人コラージュアーティストのベデルギウス(BEDELGEUSE)によるもの。メタリックな人体が草花や枝、鳥などと絡み合う作風が、儚くも毒々しい雰囲気を醸し出す。つぼみやめしべのような独創的な形状のヘッドピースは、「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」2021-22年秋冬コレクションにも起用したイブラヒム・カマラ(Ibrahim Kamara)の作品だ。定番になりつつある「ナイキ(NIKE)」とのコラボでは、ファスナーが特徴の“エア サンダー マックス(AIR SUNDER MAX)”を披露した。

 「花の存在はハッピーな時間のためだけにあるのではない。苦しい、哀しい、辛い時こそ存在する。たとえ道に咲く小さな花一輪でも、人の心を癒す」――プレスノートにあったこの言葉は、ファッションと人の関係を表すようにも思う。苦しい時こそ、ファッションは着る人・見る人の心を動かすはずだ。「コム デ ギャルソン・オム プリュス」は、ファッションの可能性を諦めない。

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