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「マイルドクレンジング オイル」専用工場をファンケルが新設 “3秒に1本売れる”需要に対応

 ファンケルの完全子会社のファンケル美健は2月、需要が拡大している主力製品「マイルドクレンジング オイル」専用の生産工場(ファンケル美健 千葉工場)を千葉県流山市に新設した。約20年ぶりの工場の新設で、年間1200万本の同製品の生産が可能となるという。

 3月4日に現地でお披露目会が開催され、ファンケル美健の栁澤昭弘・社長が登壇。これまで「マイルドクレンジング オイル」の製造は3つの工場で年間各300万本ずつ行っていたが、新設した専用工場に集約。その理由を「生産能力の増強と、生産コストの削減により既存の工場に余力を創出し、他製品の生産量を増加させること」などと述べた。専用工場の新設により、工場全体で、現在のファンケルグループの化粧品事業の1.3~1.4倍程度の売上増にまで対応できる見込みだという。

 “生産コストの削減”に関しては、これまでは3工場合計で1日に35人の従業員が「マイルドクレンジング オイル」の製造に従事していたが、専用工場に一極集中させることにより8人で済む。これにより、各工場には余力が生まれるということだ。

 専用工場の特徴は、各工程に最新の機器を導入していることだ。例えば3トンの容量を有した製造釜を2台導入。このサイズの製造釜を導入するのは同社では初めての試みだ。また既存生産ラインの3倍の能力を有する高速充填包装ラインを導入し、現在の約1.3倍となる年間1200万本の「マイルドクレンジング オイル」の生産を可能にした。

 原材料の受け入れに関しても、これまではドラム缶で行っていたが、それをタンクローリーに変更。また、製造釜への投入に多大な労力が必要だった水飴状の原料を、原料メーカーの全面協力により、事前に主原料に溶かしてさらさらな状態にして投入しやすくするなど、従業員の負荷の低減にも配慮している。

 お披露目会の最後には、ファンケルの島田和幸社長執行役員兼CEOが登壇。「ファンケルグループは2030年に目指す姿として“VISION2030”を掲げ、世界中の多くのお客さまの美しく健康で豊かな生活を支え、信頼され愛される企業集団となることを目指している。生産基盤を強化して“いつまでも美しく健康でありたい”というニーズに応え、さらなる成長を目指していきたい」と今後のビジョンを語った。“3秒に1本売れる”主力製品の生産基盤を安定させることで、より一層の飛躍を目指す。

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