
横編み機大手の島精機製作所は10月30日、2027年3月期の連結業績予想を下方修正した。売上高は従来予想の410億円から343億円に、営業損益は3億円の黒字から48億円の赤字に引き下げる。営業赤字は3期連続、純損益も9億円の黒字予想から51億円の赤字に転じ、2期ぶりの最終赤字となる。アジアを中心に価格競争が激しさを増すなか、第3四半期以降に本格展開する計画だったコストパフォーマンスモデルの成型機の投入が遅れ続け、販売計画に届かない。生産調整で工場の稼働率も下がり、売上総利益が目減りする。年間配当20円の予想は据え置いた。
同日発表した中間期(4〜9月)の連結決算は、売上高が前年同期比17.5%減の149億円、営業損失は21億円(前年同期は7900万円の損失)、経常損失は19億円(同7億円の黒字)、純損失は17億円(同6億円の黒字)だった。第2四半期(7〜9月)には外貨建て資産・負債の評価替えで3億5500万円の為替差損を計上した。
主力の横編み機事業の売上高は同23.0%減の103億円、セグメント利益は同69.9%減の5億円にとどまった。主要市場のバングラデシュと中国で競争が一段と厳しくなり、顧客の設備投資に慎重な姿勢が続いた。コストパフォーマンスモデルの成型機は、業績への寄与が限定的だった。製品の切り替えが進むなか、従来機種の販売も前年を下回った。地域別の売上高はアジアが同29.1%減の65億円、中東が同66.7%減の3億円と落ち込んだ。欧州はイタリアで成型機が堅調だったが、ホールガーメント横編み機が前年を下回り、同4.0%減の39億円だった。
売上総利益率は36.3%と、前年同期から1.1ポイント改善した。一方で販売費及び一般管理費は同18.0%増の75億円に膨らんだ。
同社は中期経営計画「Ever Onward 2026」の最終年度にあたる今期、第1四半期に構造改革本部を立ち上げた。開発、調達、製造、販売・サービスの全領域を見直している。24年10月から続く役員報酬の減額も27年3月まで延長し、島三博社長は報酬月額の40%を減らす。下期は売上高194億円に対して営業損失26億円と、赤字幅は上期の21億円より広がる見通し。