ファッション
特集 2027年春夏東京コレクション

それぞれの目的で集まる、今の東コレ

毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」9月14&21日合併号からの抜粋です)

鴨井:「楽天ファッション ウィーク東京」は数年前から参加ブランドの減少が指摘されていますが、2027年春夏シーズンも状況は大きく変わっていません。日本の有力ブランドは、生産や海外展開のスケジュールを優先して発表時期を前倒しするケースが増え、ファッション・ウイークから離れる動きも続いています。正直、今季はハイライトになるようなブランドが少なかったです。
 
津布久:そんな中でも、ベテランの「ヨシオ クボ(YOSHIO KUBO)」が開幕ショーを担った意味は大きかったように思います。みんながメジャーリーグを目指して旅立っていく中で、国内の水準を高く保ってくれているプレーヤーといいますか。 

“カオス”に映る
東京の現在地

鴨井:今季は海外の合同ショーを含めて32ブランドが参加し、うち15ブランドが海外勢でした。特にアジアのブランドにとっては、東京はいまもファッションの発信地として魅力がある。一方、日本勢はパリなど次の舞台を見据えて東京を使ったり、周年の節目として戻ってきたりする。東コレに参加する意味がブランドごとに違ってきていて、その混在ぶりが今の姿なのだと思います。

津布久:発表方法も多様でした。それぞれ自分たちのメッセージを最も効果的に伝えるための方法を模索していて見応えがありました。「ユキヒーロープロレス(YUKIHERO PRO-WRESTLING)」のショーでは、ボクシング元世界王者の具志堅用高さんやプロレスラーがモデルとして登場して会場を沸かせ、「コッキ(KHOKI)」は自分の実家を会場内に再現。ショー後はそこにモデルが立ち、一般の人たちもゆっくり見られるインスタレーション形式に移行しました。

鴨井:台湾の「シージーン(C JEAN)」は、日本の職人を招き、ドレス1着ができるまでを実演するプレゼンテーションをしたりね。私が1番成長を感じたのは、「ピリングス(PILLINGS)」。サザビーリーグ傘下に入り、村上亮太デザイナーらしさを貫きつつも、新しいことにも挑戦する余裕も生まれていて、良いシナジーを感じました。

強者同士がぶつかる熱が欲しい

津布久:僕は、以前から憧れていた「ファクトタム(FACTOTUM)」の有働幸司デザイナーを取材しました。有働さんが参加していた2000年代の東コレは強者ぞろいで、「あそこには負けたくない」というブランド同士の競争心があったそうです。今季もそれぞれが自分たちらしい発表をしていましたが、そういう“強者同士がぶつかる熱”がもっとあってもいいのかもしれない。

鴨井:今後は、小粒でも光る国内ブランドをもっと発掘すること。そして、若い世代が「いつかここで発表したい」と憧れられる場所であり続けること。そういう憧れや熱気を、どう次につないでいくかが大事だと思います。

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2027年春夏東京コレクション特集 混ざり合う個性、広がる可能性

「WWDJAPAN」9月14&21日合併号は、2027年春夏東京コレクションを特集します。今シーズンも「WWDJAPAN」は、8月31日〜9月5日に行われた「楽天 ファッション・ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」の全日程を総力取材。ファッションショーやプレゼンテーションを追い、ショー後のデザイナー取材を交えたコレクションリポートに加え、バックステージでヘア&メイ…

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