中国証券監督管理委員会(China Securities Regulatory Commission以下、CSRC)は7月10日、ウルトラファストファッション「シーイン(SHEIN)」の香港証券取引所への新規上場(IPO)を承認した。同委員会が公式サイトに掲載した通知によれば、同社は株式を最大3億4160万株まで発行することができ、今後12カ月以内に投資家向けの説明会やIPOの手続きなどを全て完了する必要があるという。
ロイター(REUTERS)は関係者の話として、「シーイン」は今回のIPOで400億~500億ドル(約6兆4800億〜8兆1000億円)の企業価値評価を得たいようだと報じた。また、上場時期は9~10月を目指すのではないかとしている。
「シーイン」は2012年の設立
「シーイン」は2012年に中国・南京で設立し、15年に広東省広州市に移転。22年には本社をシンガポールに移したが、サプライチェーンの大半は現在も広州市にある。豊富な商品ラインアップを圧倒的な低価格で販売し若年層を中心に人気を集める一方で、著作権侵害などによる訴訟トラブルをいくつも抱え、サプライチェーンにおける劣悪な労働環境への懸念が絶えない。
当初はニューヨークやロンドンでの上場を目指していた
23年11月には、ニューヨーク証券取引所に上場するべく米国証券取引委員会(Securities and Exchange Commission)に非公開でIPOの申請をしたものの、承認は難航。このためロンドン証券取引所に目標を切り替え、24年6月に英国の金融行為規則機構(Financial Conduct Authority)に申請。25年4月に仮承認を得たが、CSRCによるクロスボーダー上場の承認が下りなかった。これを受け、25年6月、CSRCに香港証券取引所でのIPOを申請していた。