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アントワープがファッションの聖地であり続けられる理由 「アントワープ・シックス」の後継者から第四世代までが台頭

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アントワープがファッションの聖地であり続けられる理由 「アントワープ・シックス」の後継者から第四世代までが台頭

ベルギー・アントワープで6月上旬、「アントワープ・ファッション・フェスティバル」が開かれた。現地のファッション・カウンシルが初開催したイベントは、話題の展覧会「アントワープ・シックス」展(こちらの記事参照)がフィーチャーする1980年代から活躍し続けるデザイナーのみならず、現代のアップカミングなデザイナー、そして王立芸術学院を卒業する未来の若手までが参加。週末には消費者も巻き込み、街ではいたるところでイベントやインスタレーション、トークセッションなどが行われた。「アントワープ・シックス」を第一世代とすると、現在台頭する若手は第四世代。人口はわずか50万人、商圏で考えても100万人の街がファッションの聖地であり続けられる理由はなぜか?を考えた。(この記事は「WWDJAPAN」2026年6月29日号からの抜粋です)

40年続く、
「アントワープ・シックス」の威光

アントワープを一躍ファッションの都たらしめたのは、80年代に現れた「アントワープ・シックス」だろう。ダーク・ヴァン・セーヌ(Dirk Van Saene)を除く5人のブランドは、形こそ変われど40年以上経過した現在にまで至る。「アントワープ・ファッション・フェスティバル」では、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク(Walter Van Beirendonck)がブランド設立40周年のファッションショーを開催。「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」のジュリアン・クロスナー(Julian Klausner)は、次世代に向けたトークショーに登壇した。

CASE 1
「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の場合

「ドリス ヴァン ノッテン」では現在、35歳のジュリアン・クロスナーがクリエイティブ・ディレクターを務めている。ドリスらしいあまたの洋服への愛やそこから生まれる和洋折衷な感覚に、ジュリアンの若々しさが加わり、昨今のデザイナー交代の中では最もスムーズな継承を印象づけている。「アントワープ・ファッション・フェスティバル」では、そんなジュリアンが学生に向けて、自身の現在に至るまでを語った。

ジュリアン・クロスナー/「ドリス ヴァン ノッテン」クリエイティブ・ディレクター

ジュリアン・クロスナー/「ドリス ヴァン ノッテン」クリエイティブ・ディレクター

PROFILE:2016年にベルギーのラ・カンブル国立美術学校を卒業。「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」で経験を積んだ後、18年に「ドリス ヴァン ノッテン」に加わり、ドリスとともにウィメンズ・コレクションのデザインと開発に携わってきた。24年に現職に就任

「ドリス ヴァン ノッテン」との出合いは、きっと多くの学生と同じ。この街だからこそ開かれるサンプルセールで、今でもはいているシンプルなコットンパンツを手に入れた時だ。ベルギーで育ったから名前は知っていたけれど、2014年の(パリの装飾芸術美術館で開かれた)展覧会で彼の洋服に触れ、以降少しずつさまざまなレイヤーを知り、積み重ねていったことを覚えている。友人がウィメンズチームを紹介してくれて、現在に至っている。アントワープの北部にあるアトリエは近くに川が流れ、面接の時は、その美しさに感動した。

今は、そのオフィスで働いている。パリにも小さなチームがいるけれど、クリエイションのメーンはアントワープ。大きなオープンスタジオには、さまざまなチームがいたるところに存在するから、音楽が混じり合って聞こえている。もともとアーカイブは丁寧に保管されていたけれど、ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)は自身が退任するとき、さまざまな生地をより一層オーガナイズしてくれた。その空間を訪れ、アーカイブにダイブすると、常に新しい発見がある。ジャカードなどは、その作り方まで保管しているから、アーカイブルームは辞書のような存在だ。

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