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【特集】2026年上半期ベストコスメ発表 高くても売れる理由は“納得感”

「WWDBEAUTYベストコスメ」は、全国の百貨店・セミセルフ、ドラッグ&バラエティーストア、ECを含む42店舗の調査を基に、実際の販売実績から“本当に売れた”商品を選出する企画だ。2026年上半期は、1~4月に発売した商品を対象とする「ニュープロダクト(新商品)」と、発売時期を問わず支持を集めた商品を対象とする「ヒーロープロダクト(総合)」の2軸でランキングを発表する。

今回の結果からは、物価上昇が続く中でも高価格帯商品の需要は底堅いことがうかがえる。価格だけでなく、機能や体験価値を重視し、納得できる商品には支出を惜しまない消費者の姿が浮かび上がった。

その象徴的な一つが、美容機器・ツール部門で首位を獲得した「リファ(REFA)」のトリートメントアイロンだ。専用セラムとのセット価格は3万8500円だが、トリートメントミストをスプレーしながら髪をとかせる独自機能を搭載し、ヘアケアとスタイリングを同時に行えると評価された。日常的なヘアケアの質を高めたいというニーズに応え、若年層をはじめ、各世代の需要を取り込んだ。

また、美容液部門1位の「クレ・ド・ポー ボーテ(CLE DE PEAU BEAUTE)」の“セラムエクラS Ⅱ”も4万円を超える価格帯ながら、エビデンスや使用感などを丁寧に訴求することで顧客層の裾野を広げた。バイヤーからは「消費者の購入判断は以前より慎重になっているが、価格を上回る価値が伝わる商品は売れている」との声が聞かれる。情報収集を重ねて納得した上で購入する傾向が強まる中、ブランド側には機能や効果を分かりやすく伝え、信頼を獲得する取り組みが求められている。

気候変動も化粧品の選択に影響

一方で、近年顕著になっている気候変動も化粧品市場のトレンドに影響を及ぼしている。26年上半期は、冬から春にかけて平年を上回る気温の日が多く、急激な寒暖差や湿度の変化が続いた。花粉や大気中の微粒子など外的刺激の影響も重なり、環境ストレスを受けやすいシーズンとなった。こうした環境の変化から、肌を穏やかに整えながらバリア機能をサポートするスキンケア商品への関心が高まった。特に、刺激に配慮した処方や保湿機能を備えたアイテム、ゆらぎ肌にも使いやすい医薬部外品への需要が伸長した。

テクスチャーに関しても、濃厚なクリームよりも乳液やジェルなど軽やかな使用感の商品への評価が高く、快適な使い心地と保湿力を両立することが求められている。環境変化への適応力が商品選択の重要な要素となっており、肌を健やかな状態に保つためのケアへの関心が広がっている。

ヒット商品とともに、売り場では新たな潮流も見え始めた。美容成分への理解が広がり、「成分買い」が定着する中、“PDRN”や“発酵”といったキーワードへの注目度が高まっている。物価高が続くからこそ消費者の価値重視の姿勢は変わらず、複数の機能を兼ね備えた多機能アイテムへの需要も拡大傾向にある。効果実感のある商品が支持を集める中、下半期はどのような商品が新たなヒットを生み出すのか、注目が集まる。

集計方法:

百貨店・セミセルフ、ドラッグ&バラエティーストア、ECポータルサイト計42店舗に売れた商品(売り上げベース)を、新商品と総合(新商品も含む全商品)でアンケート調査を実施。1位5点、2位3点、3位1点の合計数で1〜3位を決定した。
※店舗により販売商品は異なり、また未回答部門もある。

集計期間:

2026年1月1日〜4月30日

協力店舗:

伊勢丹新宿本店、岩田屋本店、小田急百貨店新宿店、京王百貨店新宿店、札幌三越、ジェイアール京都伊勢丹、ジェイアール名古屋タカシマヤ、シンクス バイ 東急デパートメントストア、西武池袋本店、西武渋谷店、そごう横浜店、大丸心斎橋店、大丸福岡天神店、高島屋大阪店、高島屋新宿店、天満屋岡山本店、東急百貨店(+Qビューティー、+Qグッズ)、東武百貨店池袋本店、博多阪急、阪急うめだ本店、松坂屋名古屋店、松屋銀座本店、丸井今井札幌本店、三越銀座店、アインズ&トルペ、アットコスメトーキョー、ショップイン、スギ薬局、トモズ、ハンズ、ビックカメラ、プラザ、マツモトキヨシ&ココカラファイン、ヨドバシカメラ、ロフト、アットコスメショッピング、そごう西武 e.デパート、ZOZOコスメ、ティービューティー高島屋、デパコ、楽天市場、阪急ビューティーオンライン

CONTRIBUTORS:

木津由美子/ビューティ・ジャーナリスト、弓気田みずほ/ユジェット代表・美容コーディネーター、加藤智一/美容ジャーナリスト

木津由美子/ビューティ・ジャーナリスト
PROFILE:(きづ・ゆみこ)早稲田大学卒業後、外資系航空会社、化粧品会社のAD/PRを経て編集者に転身。「ヴォーグ(VOGUE)」「マリ・クレール(marie claire)」「ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)」でビューティを専門に担当し、グローバルトレンドやウェルネス企画などを展開。2023年に独立。早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻修了、経営管理修士(MBA)。「FASHIONSNAP」で香水連載を展開中

弓気田みずほ/ユジェット代表・美容コーディネーター
PROFILE:(ゆげた・みずほ)伊勢丹新宿本店化粧品バイヤーを経て独立。化粧品ブランドのショップ運営やプロモーション、顧客育成などのコンサルティングを行う。企業セミナーや講演も。メディアでは化粧品選びの指南役として幅広く活動中

加藤智一/美容ジャーナリスト
PROFILE:(かとう・ともいち)「25ans」(ハースト婦人画報社)など、女性誌の美容担当を経て独立。女性誌・男性誌・新聞など、さまざまな媒体で執筆中。Yahoo!ニュースではオーサー。ほか、講演・PRアドバイスでも活躍。著書に「お洒落以前の身だしなみの常識」「思わず触りたくなる美肌をつくる身だしなみメイク」(ともに講談社)など

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