「フィアー オブ ゴッド(FEAR OF GOD)」は4月8日、バスティアン・ダグザン(Bastien Daguzan)最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。同社によれば、これは「組織構造からCEOという役職をなくすことを決定した」ためだという。今後、経営面を誰が率いていくのかについて現時点では明らかになっていないが、ジェリー・ロレンゾ(Jerry Lorenzo)創業者の役割が大きくなるのではないかと見る向きも多いようだ。
同社は、「2025年における主要なイニシアチブの実施など、事業の発展に尽力してくれたことを認識している。私たちの責任は具体的な成功や失敗を超えた範囲にまで及んでおり、連携、意志、そして熟慮によって導かれる永久的なビジョンにコミットしている。当社が有するビジョンやパーパスの実現に向け、『フィアー オブ ゴッド』を発展させてくれた全ての人々に感謝する。進むべき方向性は明確であり、引き続き目前の道にフォーカスしていく」と声明を発表した。
約1年半で退任となったダグザン前CEO
ダグザン前CEOは、1984年フランス生まれ。2009年から13年までクリス ヴァン アッシュ(KRIS VAN ASSCHE)でデベロップメント・ディレクターを務めた後、13年にルメール(LEMAIRE)のCEOに就任。17年3月にプーチ(PUIG)が擁するパコ ラバンヌ(PACO RABANNE、現ラバンヌ)のジェネラル・ディレクターに就任してからは、同ブランドのリブランディングを指揮し、2年間で売り上げを3倍に伸ばしている。その当時からジャックムス(JACQUEMUS)のコンサルティングを引き受けていたこともあり、22年5月から23年12月まで同社のCEOを務めた。24年9月、フィアー オブ ゴッドのCEOに就任。なお、同氏の今後については明らかにされていない。
「フィアー オブ ゴッド」について
「フィアー オブ ゴッド」は、13年に米ロサンゼルスで創業されたラグジュアリー・ストリートブランド。ロレンゾ創業者はデザインを専門的に学んだことはないが、ラグジュアリーな審美眼をよりマスな環境で表現することでカルト的な人気を獲得。これまでカニエ・ウェスト(Kanye West、現イェ)やジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)と共にツアーグッズを手掛けたり、「ヴァンズ(VANS)」「レディメイド(READYMADE)」「ナイキ(NIKE)」「エルメネジルド ゼニア(ERMENEGILDO ZEGNA)」(現「ゼニア」)と協業したりしてきた。なおロレンゾ創業者は、アメリカファッション協議会(COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICA、CFDA)が主催する2025年「CFDAアワード(CFDA Awards)」で、画期的な製品やブランディング、ストーリーテリングなどを促進した人物に贈られるイノベーション・アワードを受賞している。