ファッション

リシュモンが株主総会を開催 アクティビスト投資家との“対決”に勝利

有料会員限定記事

 「カルティエ(CARTIER)」「ヴァン クリーフ&アーペル(VAN CLEEF & ARPELS)」「クロエ(CHLOE)」などを擁するコンパニー フィナンシエール リシュモン(COMPAGNIE FINANCIERE RICHEMONT以下、リシュモン)は9月7日、株主総会を開催した。同社の少数株主である英投資会社ブルーベル・キャピタル・パートナーズ(BLUEBELL CAPITAL PARTNERS以下、ブルーベル)は、一般株主の代表を取締役会に加えることを求め、フランチェスコ・トラーパニ(Francesco Trapani)=ブルーベル共同創業者をその候補として提案していたが、投票の結果リシュモン側が立てた代表候補が選出された。

 リシュモンはクラスA株式とB株式をそれぞれ5億2200万株発行しており、A株はスイス証券取引所に上場しているが、B株は上場しておらず、全てリシュモンの創業者であるヨハン・ルパート(Johann Rupert)会長の持ち株会社コンパニー・フィナンシエール・ルパート(COMPAGNIE FINANCIERE RUPERT)が保有。これにより、ルパート会長は議決権の51%を保有している。

 ブルーベルは、A株の株主の意見を経営により反映させるため、その代表としてトラーパニ共同創業者を取締役会に加えることを求める議案を7月に提出。リシュモンはこれを株主総会で採決することには同意したものの、A株の株主代表候補として、ウェンディ・ルハブ(Wendy Luhabe)社外取締役を立てた。8月初旬には、ルハブ社外取締役への投票を呼びかける手紙を株主に送付するなど事態は“全面対決”の様相を呈していたが、蓋を開けてみればA株株主の83.9%がルハブ社外取締役に投票するという結果となった。トラーパニ共同創業者に投票したのは同9.5%だった。なお、ブルーベルはリシュモンの取締役会の最少人数を6人とし、A株とB株の代表者を同数とするよう定款を修正する議案も提出していたが、これも否決されている。

この続きを読むには…
残り1360⽂字, 画像0枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。