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ペインターのピーター・ソールとエリック・パーカーが師弟初の2人展を開催

 ペインターのピーター・ソール(Peter Saul)と彼を師事するエリック・パーカー(Erik Parker)の師弟初の2人展が、6月1日〜7月6日に東京・渋谷のナンヅカ(NANZUKA)で開催される。1日の18〜20時にオープニングレセプションを開催する。

 同展ではソールの新作のペインティング「Van Gogh Cuts Off His Ear」が展示される。ソールは同作について「ついに、ゴッホの耳が私の作品の主題として降臨したことを、私はとてもうれしく思っている。モナリザに次いで美術史で最も有名なでき事であるにもかかわらず、私が85歳になるまでそれは起こらなかった。もし運がよければ、もう何度かこの主題について取り組むことができるかもしれないと考えている。なぜなら、彼は私の想像の中で ”再生”したばかりだから」と語る。

 ピーター・ソールは1934年サンフランシスコ生まれ。80〜90年代にテキサスに移住し、テキサス大学で教員を務めた。58年にアメリカの風刺雑誌「MAD」を参考に描いたドナルドダックやミッキーマウスを引用した漫画的なスタイルの作品の再発見によって、最初期のポップアート運動に関係するアーティストとして認識されているが、カラフルな色使いの作品は個人的な関心と強迫観念から生み出されてきた。歴史的な名画のサンプリングや政治家の肖像などを題材にした作品の多くは、ソールのアイロニカルなユーモアやグロテスクとされているものへの愛情から生まれたもので、半世紀以上に及ぶ創作活動では、美術の主義や権威からは一貫して距離を取り続けてきた。近年はソールの作品の重要性が再認識され、2010年にアメリカ芸術アカデミーに選出された。現在までにシカゴ美術館、ポンピドーセンターなどに収蔵されている。

 エリック・パーカーは1968年ドイツ生まれで、現在はニューヨークを拠点に活動している。2000年にニューヨークのMoMA PS1で開催された第1回目の「Greater New York」展に出展して一躍脚光を浴びると、その後はフォートワース現代美術館やアルドリッチ現代美術館などで個展を開催してきた。作品のルーツに「MAD」や風刺イラスト、グラフィティーなどがあるが、もっとも大きな影響はテキサス大学オースティン校時代に教えを受けたソールの存在だ。鮮やかな色彩と多様なモチーフの組み合わせで描かれた肖像画や風景画は、ルールや潮流に縛られることなく、内面を鋭く深く考察することから生まれる。制作に対する姿勢も、ソールからの影響によるものが大きい。

■Peter Saul and Erik Parker
日程:6月1〜7月6日
時間:11:00〜19:00
定休日:日・月曜・祝日
場所 : NANZUKA
住所 : 東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビル地下2階
入場料:無料

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