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エルメスが化粧品をスタート アクセル・デュマCEOがロレアルの取締役会を退任

 アクセル・デュマ(Axel Dumas)=エルメス・インターナショナル(HERMES INTERNATIONAL)最高経営責任者(CEO)がロレアル(L’OREAL)の取締役会を退任した。「エルメス」は化粧品のローンチを予定しており、利害の対立を防ぐためだという。

 「エルメス」は化粧品の製造は外部に委託しつつも、プロデュースなどは全て自社内で行う。主にフランスとイタリアで生産する予定だ。先日行われた記者会見でデュマCEOは「とてもエキサイティングなプロジェクトだ。だが化粧品市場には多くの競合もいるため、リスクも大きいビジネスだ。そんな中、われわれは自分たちだけのポジションを確保しなければならない。また製品はまずは『エルメス』の店舗で扱い、その後様子を見てほかの販売チャネルも検討するなど、全て慎重に進める予定だ」と語っていた。

 「エルメス」はすでに大きなフレグランスビジネスを抱えており、昨年の売り上げは3億1170万ユーロ(約392億円)を記録した。一方でロレアルは「ランコム(LANCOME)」「ジョルジオ アルマーニ ビューティ(GIORGIO ARMANI BEAUTY)」「イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」「ロレアル パリ(L’OREAL PARIS)」など数多くのカラーコスメブランドを展開している。2018年においてメイクアップがロレアルの中で2番に大きな事業になり、全体の売り上げの269億ユーロ(約3兆3894億円)のうち27.4%を占めた。なおロレアルの調査によると昨年の世界のビューティ市場のうちメイクアップは2000億ユーロ(約25兆円)以上を売り上げ、ロレアルのメイクアップの売り上げはその約19%を占めたという。

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