バロックはザ・シェルター トーキョーの2階を「マウジー」国内最大級店に
2015年に年間1973万人(前年比147.1%)だった訪日外国人数はさらに伸びており、今年1月には月間で185万人(前年同月比152%)となった(日本政府観光局による推計値)。訪日外国人が集中する新宿や銀座の大手百貨店やファッションビル、路面店でも、積極的に免税キャンペーンやメード・イン・ジャパンの商品を打ち出し、来館・入店者数は増加。しかし、免税売上高は微増にとどまり、雑貨や化粧品などのシェアが上がったことで客単価も低下している。うわさ通り、爆買いの時代は終わったのか?中華圏最大の祝祭日となる春節(正月休暇、今年は2月7〜13日)に売れた日本ブランドを調査した。
好調続く国産化粧品
伊勢丹新宿店や松屋銀座、ルミネエストでは、引き続き国産化粧品が好調だ。伊勢丹新宿店では同期間の免税売上高は前年同期比130%で、各フロアで開催したイベント「ディスカバリーTOKYO」では予算を大幅クリア。松屋銀座は同120%で、主にラグジュアリーブランドの服飾雑貨も売れたが、化粧品が同128%、ブランドでは「リモワ(RIMOWA)」のスーツケースが同110%で好調だった。「日本ブランドを目あてに来店する観光客も多い」という銀座三越や西武渋谷では、「リミ フゥ(LIMI FEU)」や「リラクス(RERACS)」「コーヘン(COOHEM)」「ミュベール(MUVEIL)」など個性派東京ブランドの評価が高い。昨秋改装した西武渋谷店は同110%で、メンズで人気なのは、「ポール・スミス(PAUL SMITH)」や「イッセイ ミヤケ メン(ISSEY MIYAKE MEN)」といったブランドだ。
ルミネは昨年5月に設置した免税カウンターの効果もあり、ルミネエストの集客が増えた。特に、化粧品や生活雑貨、インテリアを多く扱う地下1〜2階に観光客が集中した。渋谷109は改装中で閉鎖売り場があり、全体の売上高は同93.9%と落ち込んだが、中国系の銀聯(れん)カードの利用件数は同108%で、中国人旅行客の購買は増えた。免税実施店舗の売上高順位は「アディダス オリジナルス ガールズ ショップ(ADIDAS ORIGINALS GIRLS SHOP)」「スライ(SLY)」「サマンサベガ(SAMANTHA VEGA)」「マウジー(MOUSSY)」「セシルマクビー(CECIL McBEE)」と続く。「アディダス オリジナルス(ADIDAS ORIGINALS)」とリタ・オラのコラボの和柄スカジャン(3万5000円)や、「セシルマクビー」の3点セット(6900円)など、和デザインや日本流コーデがしやすいセット系が人気だった。
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左から「サマンサタバサ」の“エムシュシュ”、「ミュベール」、「タサキ」の“バランス”シリーズのリング
免税売上高が約3倍になった店舗も
路面店系では、バロックジャパンリミテッドのザ・シェルタートーキョー(東急プラザ表参道原宿内)で免税売上高が約3倍になった。1月末に「マウジー」のグローバル旗艦店をショップ・イン・ショップとして導入したことも寄与。打ち出したベーシックな白ニットが購入しやすい価格設定(4900円)もあり最大ヒット商品に。ポスターやポップにも中国語を表記し入店を促進した。
ジュエリーの「ミキモト(MIKIMOTO)」は高品質の日本産あこや真珠を求める客も多く、銀座2丁目本店を中心に5万円前後のあこや真珠の一粒ペンダントや8mm以上の真珠を用いたチョーカータイプやロングネックレスがよく動いた。ただし、売り上げは同約90%だった。一方、中国でも認知度が高まる「タサキ(TASAKI)」は、“バランス”シリーズのリングやイヤリング、ペンダントが売れた。売り上げトップは銀座本店だったが、春節初日が雪祭りの開始日と重なった札幌地区も好調だった。
「ユニクロ(UNIQLO)」は気温が低く推移したこともあり、ヒートテックやウルトラライトダウンなど冬物が好調だった。売れ筋は中国と変わらず、まとめ買いする姿も見られた。アジアを中心に約40店舗展開するサマンサタバサジャパンリミテッドでは「SNSや実店舗で下見をして、日本の店舗で買う方が多かった」という。「サマンサタバサ(SAMANTHA THAVASA)」で一番売れたのは、本革を用いた“エムシュシュ”(3万8000円)のグレージュカラー。約300本を売った。「ゲンテン(GENTEN)」では素材の良さや日本製であることが好まれ、3万円台のゴートヌメバッグが売れ筋に。銀座地区の売上高は同180%以上だった。免税や指さしボードでの接客を強化するベイクルーズとジュンの「アダム エ ロペ(ADAM ET ROPE)」では、スニーカーがまだまだ人気。「アダム エ ロペ」では、ブランド売上高が同118.8%で、うち2割を訪日外国人が占めた。
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