
実験的な芸術を通じた交換・交流のためのアートプラットフォーム「MODE(モード)」が6月29日、30日に草月ホールで2夜連続のプログラムを開催する。
同プラットフォームは、6月6日に東京・恵比寿のリキッドルームでもモイン(Moin)とゴート(goat)の公演を開催しており、月末のプログラムは草月ホールでアート性の高いラインアップを展開する。
6月6日に開催されたモインとゴートのライブ模様
29日には、2026年ヴェネツィア国際現代音楽祭で「生涯功労金獅子賞」の受賞が決定した灰野敬二と、A24配給の映画「The Brutalist」の劇伴でアカデミー賞を受賞したダニエル・ブランバーグ(Daniel Blumberg)によるコラボレーション作品を世界初演で発表する。さらに、ラ・モンテ・ヤング(La Monte Young)に師事し、ドローン作品で国際的に高い評価を集めるエレン・アークブロ(Ellen Arkbro)が、雅楽グループである伶楽舎の奏者を迎え、リードオルガンと篳篥(ひちりき)のための新作を披露する予定だ。
30日には、約14年ぶりの来日となる音楽家で現代美術作家シャルルマーニュ・パレスタイン(Charlemagne Palestine)が出演する。ニューヨーク・アンダーグラウンドを起点に半世紀以上にわたり活動を続けており、ラ・モンテ・ヤング、テリー・ライリー(Terry Riley)、 スティーブ・ライヒ(Steve Reich)らと並び語られてきた巨匠の一人だ。ぬいぐるみを用いたマルチメディア彫刻や空間作品を手がける現代美術作家としても活動し、ドクメンタ8への参加をはじめ、現在も世界各地の美術館やギャラリーで音響作品やインスタレーションを発表し続けている。
出演アーティスト
さらに、 ジム・オルーク(Jim O’Rourke)と石橋英子のデュオが登場する。オルークは、シカゴの即興音楽シーンを支えてきた重要人物であり、実験音楽、映画音楽、プロデュースワークを横断しながら独自の活動を継続。ガスター・デル・ソル(Gastr del Sol)での活動や、ソニック・ユース(Sonic Youth)の元メンバーとしても知られるほか、小杉武久とともにマース・カニンガム(Merce Cunningham)舞踏団の音楽を手がけ、トニー・コンラッド(Tony Conrad)、アーノルド・ドレイブラット(Arnold Dreyblatt)、クリスチャン・ウォルフ(Christian Wolff)らとの仕事を通じて、現代音楽とポストロックのあいだを横断してきた存在だ。石橋は、濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」(2021)や「悪は存在しない」(2023)などの映画音楽も手がけ、2025年には最新アルバム「Antigone」を発表。両者はデュオとして、2025年に5作目となるアルバム「Pareidolia」をリリースしている。
また、26日から7月5日までブランバーグの日本初個展「Palm Of The Hand Drawings」を行うことも決定。本展では、作家自身がロンドンから携行した小型の銀製フォトケースに収められたドローイング群を発表する。展覧会タイトルは川端康成の「掌の小説(Palm Of The Hand Stories)」に着想を得ており、ローベルト・ヴァルザー(Robert Walser)の「Microscripts」も重要な参照点となっている。両作品はいずれも、小さな形式の中に広大な時間や空間、そして想像力を立ち上げる表現だ。
■ MODE
日程:6月29日 18:15(開場)、19:00(開演)
出演者:灰野敬二&ダニエル・ブランバーグ/エレン・アークブロ&伶楽舎
会場:草月ホール
住所:東京都港区赤坂7-2-21
チケット料金:自由席8000円
日程:6月30日 18:15(開場)、19:00(開演)
出演者:シャルルマーニュ・パレスタイン/ジム・オルーク&石橋英子
会場:草月ホール
住所:東京都港区赤坂7-2-21
チケット料金:自由席8000円
◼︎ダニエル・ブランバーグ個展「Palm Of The Hand Drawings」
日程:2026年6月26日〜7月5日
会場:tata bookshop / gallery
住所:東京都杉並区高円寺北2-38-15
開廊日:木曜日〜日曜日
営業時間:13:00〜21:00