
エスパ(aespa)の新曲「Dirty Work』と共に、“Dirtycore(ダーティーコア)”トレンドが再び注目を浴びています。ダーティーコアは、乱れたヘアスタイル、滲んだようなスモーキーアイメイク、わざと崩したようなスタイリングといった、完璧さよりも「自分だけのスタイル」を肯定する姿勢から生まれたものです。整った美学とは一線を画す「意図的な不完全さ」こそが“ダーティーコア”の核心。“ダーティーコア”は、近年のファッション界で主流だったミニマリズムやクワイエット・ラグジュアリーといった“整然とした美しさ”とは正反対のスタイル。 そのルーツは、2000年代に流行したインディー・スリーズ(Indie Sleaze)やソフトグランジのムードにあり、現代の感覚でそれらを再解釈した進化系として位置づけられます。
エスパのコンセプトフォトは、“ダーティーコア”トレンドの視覚的な本質を忠実に捉えたビジュアルに仕上がっています。 メイクアップは、全体的にビンテージ感のあるトーンを基調としており、頬骨にはハイライターではなくシャドウを使って立体感を演出。 目元は、あえて固まったようなマスカラで仕上げることで、力強い目元を強調しています。 さらに注目すべきはチーク。目の下にうっすらと色をのせることで、ダークサークルを意図的に強調し、どこか退廃的でミステリアスなムードを加えています。
スタイリングにおいても、“ダーティーコア”の世界観が丁寧に表現されています。 ルーズなファーのアウターや、ラフな質感のウォッシュ加工、破れやダメージディテール、さらにアニマルプリントや落書きのようなレタリングなど、“生々しさ”を感じさせる質感のアイテムがスタイリングの中心に据えられています。 そこに加わるのが、メタリックなアクセサリー。 シルバーのペンダントやグリルズ(grils)、スタッズをあしらったバングルやアームカフなど、ハードで冷たい質感のアイテムをレイヤードすることで、エスパがこれまでの活動で見せてきた金属的なムード”をさらに強調しています。
“ダーティーコア”は、洗練されたような印象ながら本能的な感覚を捉えるスタイルです。乱雑に見えるかもしれませんが、その中には緻密な計算が隠されています。エスパは乱れの中から独自のクールを再定義し、“ダーティーコア”の美学をさらに拡張し続けています。
一方、エスパは今回のシングル「Dirty Work」で事前予約だけで101万枚を突破し、6作目のミリオンセラー達成しました。「Girls」「MY WORLD」「Drama」「Armageddon」「Whiplash」に続き、音楽とスタイルの両面で独自の存在感を再び証明しています。
EDITOR: キム・ミンジョン