ビューティ

京王百貨店新宿店がメイクレッスンを開始 ブランドの垣根を超えた“忖度なし”の新サービス

京王百貨店新宿店は5月から、毎月第4金曜日と土曜日の2日間、「元美容部員 ビューティスペシャリストによるメイクレッスン」(1人1回60分、有料)を開始した。当面は化粧品売り場公式のLINEアカウント「Keio BEAUTY」で京王パスポートカード情報を連携しているアプリ会員の特典として開催していく。

同レッスンでは、化粧品売り場からブランドを横断して選抜した総勢80~100点のファンデーション、アイシャドウ、チーク、口紅、アイライナーなどを使用。顧客が今まで試したことのない製品を気兼ねなく、試して比べることができる。百貨店主導のメイクレッスンだからこそできる企画で、顧客には新たな製品との出合いが生まれ、売り場としても新たな買い回りの機会が創出される。

講師は、某有名ラグジュアリーコスメブランドで40年間、ビューティアナリストを勤めた実績のある山本敏恵氏。京王百貨店の化粧品売り場社員として勤務しつつ、ブランドの垣根を超えたアドバイスを提供する。山本氏は「以前はブランドの一員として、その時々の旬な製品を提案してきたが、時には『このお客さまには他にも似合う化粧品がありそうなのに……』と思うこともあった。現在は京王百貨店の社員としてブランドの枠にとらわれることなく、本当にお客さまに似合うものだけをご紹介できるので、非常にやりがいを感じている。今はメイクアップが中心だが、今後はスキンケアのレッスンも展開したい」と意気込む。

これまでの実績として、5月23・24 日の2日間、京王百貨店新宿店4階「カフェ・コワーキングスペース Lounge K」にて、20~60代の顧客計8人がレッスンを受講。受講者からは「ベースメイク作りの基本と応用、メイクアップ理論を学ぶことができた」「アイラインの美しい描き方や落ちない・にじまないテクニックなどが知れてよかった」「他の百貨店ではやっていないイベントである点が良い。新色、季節ごとに習いたい」「アイシャドウはいつも同じ系統色しか使っていなかったが、他にも似合う色があることに気づけた」「普段自分では試せないカラーが新たな発見だった」といった声があった。

京王百貨店新宿店では2024年10月の運営体制変更により、従来1階と2階を管轄していた化粧品売り場が、3・4・6・8階に点在する全てのビューティショップを管轄下に置き、新宿店全館の化粧品ショップを連携させた“オールビューティー”の活動を開始した。24年に開催した“オールビューティーフェア”では、買い回り促進の仕掛けとしてカプセルトイやスタンプラリーなどを実施し、会期中の売り上げが前年同期比約100%増と大幅に伸長した。この結果を受け、メイクレッスンもブランド縛りのない百貨店主導の企画とし、売り場全体での売り上げ向上を目的として設計した。

なお化粧品情報だけに特化したLINEアカウント「Keio BEAUTY」は21年に運用を開始し、現在では友だち数約12万人。LINEアプリ上で京王パスポートカード情報を紐づけた「アプリ会員」と呼称する会員数は、25年6月現在約10万人に達する。

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