ファッション

カール・ラガーフェルドによる「クロエ」のドレスが競売に 1974〜83年製の約80着が出品

競売会社のボナムズ(BONHAMS)は6月26〜7月9日、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が1974〜83年にデザインした「クロエ(CHLOE)」のドレス約80着を出品するオンラインオークションを行う。また7月3日から、パリ・オートクチュール・ウィークに合わせ、オッシュ通りで展覧会を開催する。

ボナムズは同ドレスの所有者を明かしていないが、全て単一のオーナーによる出品だという。落札価格は、700〜1500ユーロ(約11万5000〜24万5000円)からスタートする予定だ。

 

オークションには、「クロエ」1984年春夏コレクションから、ゴールドのスパンコールの刺しゅうと、アンティークなドレープを施したアイボリーのシルク製イブニングドレスも出品される。このドレスの予想落札スタート価格は、1200〜1500ユーロ(約20万〜24万5000円)だ。

 

1963年に「クロエ」に入ったラガーフェルドは、当初は同ブランド創設者のギャビー・アギオン(Gaby Aghion)が招いたグラツィエラ・フォンターナ(Graziella Fontana)やタン・ジュディチェリ(Tan Giudicelli)、ミシェル・ロジエ(Michèle Rosier)らのデザイナーと共に働いていた。その後1966〜83年、同ブランドのクリエイティブを全面的に担当した。

1992年に再び「クロエ」に戻ると、モデルのリンダ・エヴァンジェリスタ(Linda Evangelista)を起用した印象的な広告キャンペーンを制作するなど、97年に完全に離れるまで活躍した。

ユベール・フェルバック(Hubert Felbacq)=ボナムズファッション・アクセサリー部門ディレクターは「このオークションはカール・ラガーフェルドへのオマージュであり、彼の『クロエ』での初期の代表的なコレクションと、彼が最後に手掛けた1984年春夏コレクションの画期的なルックがそろっている」とコメントした。また、ラガーフェルドが在籍していた当時について、「『クロエ』は黄金期を迎え、プレタポルテの境界線を押し広げる大胆で物語性の高いコレクションを発表していた。優美なドレスやロマンティックなシルエットから、大胆でシュルレアリスティックなプリントのルックまで、ラガーフェルドの優雅さと革新性を融合させる比類ない能力が証明されていた」と話した。

なお、イヴ サンローラン(Yves Saint Laurent)やギイ・ラロッシュ(Guy Laroche)、ルイ・フェロー(Louis Feraud)、エルヴェ・レジェ(Hervé Léger)、エマニュエル・ウンガロ(Emanuel Ungaro)、ピエール・バルマン(Pierre Balmain)などによるオートクチュールも70点ほど出品される予定だ。

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