PROFILE: (右)石井杏奈 (左)本田響矢

1月からフジテレビで放送されていた話題のドラマ「私は整形美人」。現在FODにて独占見放題配信中、6月25日にはブルーレイがリリースされることが決定した。
原作はLINEマンガのオリジナルwebtoon作品「私は整形美人」で、日本では初実写化。韓国では2018年に「私のIDはカンナム美人」としてドラマ化され、韓国のみならず世界中の視聴者の心を鷲掴みにした。今回の「私は整形美人」で、容姿に強いコンプレックスを抱き、整形で美人女子大生に大変身した主人公・片桐美玲を好演したのは俳優の石井杏奈さん。そんなヒロインと“じれキュン”な恋を展開する、イケメンかつ超クールな同級生・坂口慧を本田響矢さんが演じた。ここでは2人に、作品の見所や撮影の舞台裏、役柄に寄せる思いを聞いた。
WWD:「私は整形美人」の出演依頼が来たときはどう感じた?
石井杏奈(以下、石井):原作を読んで、韓国版のドラマも見て、ルッキズムの今の時代に、すごく影響力を持った作品だと感じました。でもそれをネガティブ方向に寄らずに、ポップに描いている点がポイント。自分のパブリックイメージは“陰”で、「静かそう」と言われることが多いけれど、そのイメージを払拭する挑戦の意味も込めて「受けたい」と思いました。
本田響矢(以下、本田):原作が大ヒットして、韓国版のドラマも配信当時に周りが皆見ていたので、そこに対するプレッシャーはありました。でもそうしたことに惑わされず、自分なりに解釈して演じようと臨みました。
WWD:役作りは?
石井:自分のこれまでの人生に、ヒロイン・美玲を当てはめてみる役作りをしました。自分が辛かったことを思い出して、美玲だったらこう乗り越えるかな、これを選択するかな、などとよく考えましたね。私と美玲には、家族に愛されてきたことや、本当は友だちを大切にしたいと考えているところといった共通点もあるので、それを大切にしながら演じました。容姿に関しては、ヘアメイクさんと相談しながら決めていきました。
本田:慧は、僕とは真逆のキャラクター。寡黙でクール、感情が見えないので「どう思っているの?」などと言われがちなキャラで、自分とのギャップが新鮮でした。
WWD:撮影で大変だったことは?
石井:出演者の多くが同年代で、休み時間にお喋りなどして仲良くなりました。そのためか、撮影の終盤で1、2話のシーンを撮る際、「ちょっと仲良過ぎない?」などと言われてしまったことがあります。心の距離って画面に出てしまうものだなと思い、難しさを感じました。
本田:慧はかっこいいキャラクターなので、セリフの言い回しにもかっこよさが要求されました。自分の名前を聞かれたときにノールックで答えるシーンがあって、そこが余りにも恥ずかし過ぎて焦りました。
WWD:FODにて独占見放題配信中で6月にはブルーレイもリリースされますが、作品のどんな点に注目してほしい?
石井:自分のコンプレックスを受け入れた女の子が、整形によって変わって、人生を新たに歩み始める物語。心にコンプレックスを抱えながらも、理想の自分に近づきたいと日々過ごしている……。そういう人たちの背中を押してくれる作品になっていると思います。自分も演じていて強くなれましたし、自信を持てました。悩みや小さな違和感を、優しく包んでくれるはずです。
本田:ドラマの中に、キーアイテムとして香水が出てくるので、香水好きな人は注目してほしいですね。慧は、過去のトラウマから香水が好きではないのですが。
WWD:本田さん本人、香水は?
本田:大好きですし、匂いフェチです。プライベートでは、休日にお香をたいたり、キャンドルをつけたりしています。ウッディやアンバー、ムスクなど渋めの香りが好きですね。
WWD:石井さんは?
石井:私も好きで、撮影期間中、役に合った香水をつけることにはまっています。作品ごとに変えていて、「私は整形美人」の撮影中は、甘い香りをつけていました。美玲がつけている香水のモデルになった香水があったのですが、それが販売終了してしまったため、似ている甘くて爽やかな香りを、探してつけていました。
WWD:プライベートに関して、日頃の美容のお手入れは?
石井:ビタミンサプリを、朝と夜に飲んでいます。あとは、メイクしたまま寝ないことですかね。
本田:毎晩お風呂上がりに、化粧水をつけた後、パックをやっています。地元の友だちに元野球部の美容男子がいて、彼に影響されて始めました。
WWD:作品に関連して1つ質問。好きになった女性が、過去に大きな整形手術をしていたら?
本田:別に、揺さぶられないです。今好きでいることは、過去に囚われることはないと思います。
WWD:石井さんは、整形に対して思うことは?
石井:とても素敵だと思っています。変わることができて、心が前向きになれて、自分のことを好きになれるなら、絶対にした方がいい。その点は、主人公に共感できますね。この作品には、そうした前向きになれるメッセージが込められています。その一方でラブコメディであり、ポップ&リズミカルでキュンキュンする物語になっているので、明るい気持ちになりつつ、2人の恋愛模様も楽しんでほしいです。