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絶好調の伊勢丹新宿本店、9月は売り上げ横ばいのなぜ? 「丹青会」のスゴさ物語る

主要百貨店4社の2024年9月度売上高は、おしなべて1割弱の増収だった。厳しい残暑の影響により秋物衣料の販売が苦戦したが、月後半に徐々に気温が低下したことで盛り返した。ラグジュアリーブランドのハンドバッグや宝飾など高額品の勢いは衰えておらず、免税売り上げは各社とも前年水準を超過している。

各社の9月度売上高は、三越伊勢丹が前年同月比2.4%増、高島屋が同9.5%増、大丸松坂屋百貨店が同5.4%増、阪急阪神百貨店が同5.8%増。

破竹の勢いで売上高を伸ばしてきた三越伊勢丹の伊勢丹新宿本店が、前年同月比0.7%増とほぼ横ばいとなった。ただしこれは、同店の上顧客向け催事「丹青会」の実施日程の影響が大きい。昨年は、秋の丹青会の全日程を9月に実施したが、今年は3日間のうち2日が8月末(30〜31日)だった。「丹青会」は、同店の優良顧客の囲い込み強化とセール縮小により、すでに新年の初売りを上回るほどの書き入れ時となっている。この9月は「丹青会」の2日間分のマイナスが大きく影響し、日本人売上高は前年同月比4%減となった。一方で免税売上高は同31%増と引き続き大きく伸びた。

阪急阪神百貨店の阪急本店は同13.1%増で、2カ月連続で単月売上高の最高記録を更新。婦人ファッションは前半の秋物の動き出しは鈍かったが後半は挽回し、月間では同1割増で着地した。「寒暖差に対応しやすい薄手のセーターやカーディガン、バッグなどの雑貨が先行して動き、下旬になるとジャケットやコートが伸びた」(阪急阪神百貨店)。

高島屋は京都店が前年同月比18.4%増、日本橋店が同14.8%増、横浜店が同9.1%増、大阪店が同8.7%増。大丸松坂屋は心斎橋店が微減も、札幌店が14.5%増、梅田店が同12.5%増と、都心店舗が引き続き好調だ。

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