日本経済新聞社は2日、英月刊誌「モノクル」と資本業務提携することを発表した。日経は、チューリッヒに本社がある「モノクル」出版元のウインコンテント社の株式3%を取得し、編集や広告、イベントなどで協力体制を築く。また、「モノクル」の国内流通に協力するほか、日経の英語媒体「ニッケイ・アジア・レビュー」のグローバルな拡販を目指す。取引額は明らかになっていないが、広報によると、この取引でウインコンテントの企業価値は1億1500万ドル(約119億6000万円)相当になった。
「モノクル」は2007年創刊の月刊誌。国際情勢やライフスタイル、アートなどを扱う。電子版やオンラインラジオに加え、小売業と提携したカフェやショップの経営も行っている。現在はロンドンに本部を置き、ニューヨークや東京、香港に拠点を持つ。編集長を務めるタイラー・ブリュレは元従軍記者。「ウォールペーパー」創刊編集長や「フィナンシャル・タイムス」紙のコラムニストを経て同誌を創刊した。
日本では「モノクルカフェ」を阪急メンズ東京に出店。また昨年9月に初の書籍版「The Monocle Guide to Better Living」の先行発売を記念したタイラー・ブリュレ編集長のサイン会を代官山蔦屋で行っている。