昨年創業20周年を迎えたサマンサタバサジャパンリミテッドの勢いが止まらない。2015年2月期連結業績は、売上高が前期比127.6%の402億9400万円、営業利益が同179.9%の32億8400万円と大幅増収増益で、ともに過去最高になった。既存店売上高は同116%の255億3200万円、「サマンサタバサ(SAMANTHA THAVASA)」や「サマンサベガ(SAMANTHA VEGA)」など主要ブランドの来店客数も同141%で伸長した。
【ニュース】サマンサタバサ2月期は売上高27%増 増税どこ吹く風で既存店2ケタ成長 ▶
「サマンサタバサ単体の営業利益は42億円を越えている。昨年3月は既存店売上高が前年同月比130%、4、5月も同120%と消費税増税前の駆け込み需要と増税後の対策が奏功した。しかし、店舗ごとの売上高は、05年のピーク時に及ばない店もある。もう一つ上のステージに行かなければいけない」と寺田和正・会長兼社長は話す。
13年2月期には、中長期的な成長戦略実現のため、事業構造改革を実施。セレクトショップ「エイトミリオン」を閉鎖し、eコマース事業のスタイライフを楽天に売却するなど低採算の事業やブランド、店舗を整理した。また、新たな人事制度を設けたり、成長支援制度充実のためES人材開発課を新設したりと、社内環境の改革にも取り組んできた。商品ラインアップでは、12年9月から国産の比率とレザー商材の比率を高め、戦略的に主力価格を上げてきた。「1998年には1万2800円だった中心価格は、現在4万円台になっている。海外のラグジュアリー・ブランドは価格をどんどん上げているが、国内ブランドはお客さまがついてこないと上げることが難しいのが現状。その点、サマンサタバサのお客さまは、こちらの提案を受け入れてくれている」。
さらに、昨年10月には三越伊勢丹グループとの協業で、金具にいたるまで日本製にこだわったハイエンドライン「ラプリュム サマンサタバサ」をスタートした。「セレブを起用した大規模な広告は打たず、純粋にモノの良さと場所で勝負している。8万〜10万円の価格帯は、積み重ねがないとバンバン売れるものではない。『ラプリュム』は20年くらいの長いスパンで確実に育てていきたい」。2013年12月にスタートした郊外型SC向けのファストファッションブランド「サマンサ&シュエット」については、昨年15店舗をオープンした。「始める上で大事にしたのは、“川”を渡るということ。百貨店などを主要販路とする『サマンサタバサ』や『サマンサベガ』とは、完全に思考を切り換えて『サマンサ&シュエット』を開発した」という。ミランダ・カーやEXILEのTAKAHIRO などセレブリティーの起用も好調を後押ししている。「ミランダは、彼女より下の世代からは憧れであり、同世代にはドンピシャでハマり、上の世代からも支持されている。
