
日本ファッション・ウィーク推進機構(以下、JFWO)は、「JFW ネクスト ブランド アワード 2027(JFW NEXT BRAND AWARD 2027)」のグランプリについて、厳正な審査の結果、“該当者なし”としたことを発表した。最終選考に残ったブランドは高いポテンシャルを持つ一方、クオリティーやオリジナリティー、ショーを継続的に実施するための資金力などを総合的に審査した結果、グランプリとして選出するには、ショーを実施するための準備が整っていないと判断したという。
7月28日の記者会見で、JFWOの古茂田博・事務局長は、「自薦・他薦を含め多くの応募があったが、今回は選出に至らず、大変残念に思っている。いくつかのブランドからはサポートを求める声もあり、ノウハウやインフラ面において協力していく考えだ。今後、自力でファッションショーができるほどのレベルと資金力に達したブランドがそろうことに期待している」とコメント。モノづくりにおけるオリジナリティーの打ち出し方や、縫製を含むクオリティー、資金力の向上を今後の課題とし、ブランドの成長とアワードへの再挑戦を支援していく考えを示した。
今年度の応募資格には、確かな技術と完成度を備えたものづくりや、ランウエイショーを通じてブランドの世界観を明確に伝える力、グローバル市場を視野に入れた事業展開などを求めた。また、27年春夏と27-28年秋冬の2シーズンにわたりフィジカル形式でコレクションを発表できる準備や資金、PR・セールス体制も条件としていた。
グランプリには300万円の賞金を授与するほか、27年春夏と同年秋冬の2シーズンにわたるショー開催を支援。公式会場の使用料や参加登録料を免除し、ショーの記録映像とスチールも提供する。さらに、海外招へいバイヤーとの商談機会の設定や、希望に応じた海外合同展への出展、オフィシャルメディアや関連企業とのネットワーキングなども支援する予定だった。
歴代受賞は「フェティコ」「ムッシャン」など
「ネクスト ブランド アワード」は22年にスタート。初代グランプリは、舟山瑛美デザイナーによる「フェティコ(FETICO)」、23年はサカイカナコ=デザイナーによる「カナコ サカイ(KANAKO SAKAI)」、24年は中島輝道デザイナーによる「テルマ(TELMA)」、25年は木村由佳デザイナーによる「ムッシャン(MUKCYEN)」だった。今年度は制度開始以来初めてグランプリが「該当者なし」となった。