米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP以下、ABG)は、クマのキャラクターで知られる「ケアベア(CARE BEAR)」のIP(知的財産)を買収したことを発表した。金額は非公開で、取引は今秋に完了する予定。
カードの挿絵として誕生したキャラクター
「ケアベア」は1982年、米カードメーカーのアメリカン・グリーティングス(AMERICAN GREETINGS)によるカードの挿絵として誕生した。可愛らしいクマのキャラクターが世界的に人気を博し、現在では特徴の異なる100種類以上の“ケアベア”が存在する。同ブランドのIPは、アメリカン・グリーティングスのエンターテインメント部門(当時、後に分離)であるアメリカン・グリーティングス・エンターテインメント(AMERICAN GREETINGS ENTERTAINMENT、現クラウドコー・エンターテインメント)が40年以上にわたり保有していたが、2023年に米投資会社アイベスト・コンシューマー・パートナーズ(IVEST CONSUMER PARTNERS)とクローバーレイ(CLOVERLAY)が買収した。現在、グッズや映像コンテンツなどは190カ国・26言語で展開しており、誕生から現在に至るまでの売り上げ(小売り)はおよそ120億ドル(約1兆9320億円)、26年の売上高(同)は7億5000万ドル(約1207億円)以上となる見込み。
「ファミリー向けエンタメの代表的な存在」
ABGの創業者ジェイミー・ソルター(Jamie Salter)=エグゼクティブ・チェアマンの息子であるコーリー・ソルター(Corey Salter)=エンターテインメント部門 最高経営責任者は、「『ケアベア』はファミリー向けエンターテインメントの代表的な存在だ。45年近くの歴史があり、本物の感情的なつながり、活発なコンテンツ制作、500社以上の多様なライセンスパートナー、現在も拡大し続けている熱心なファンベースを持っている。当社のパワフルなプラットフォームを活用し、ブランドのポジティブなメッセージをさらに広めつつ、長く続いてきたこのフランチャイズの素晴らしい次章を描いていく」と語った。
今後は、ABGのコンテンツ制作部門であるオーセンティック・スタジオ(AUTHENTIC STUDIOS)や、ライブを通じたブランド体験およびホスピタリティーに特化した部門のオーセンティック・ライブ(AUTHENTIC LIVE)によって「ケアベア」の世界観をさらに拡充。キャラクターIPやエンターテインメント分野の強化を図る。
ABGは5月に「リー」を獲得したばかり
ABGは10年の創業。IPビジネスをけん引する存在で、「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」「フォーエバー21(FOREVER 21)」、米「ブルックス ブラザーズ(BROOKS BROTHERS)」「リーボック(REEBOK)」「テッドベーカー(TED BAKER)」「クイックシルバー(QUIKSILVER)」「ビラボン(BILLABONG)」「ハンター(HUNTER)」「チャンピオン(CHAMPION)」「ゲス(GUESS)」など50以上のブランドのほか、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)やマリリン・モンロー(Marilyn Monroe)らセレブリティーの知的財産も保有している。直近では、26年5月に米アパレル会社コントア・ブランズ(KONTOOR BRANDS)が擁するデニムブランド「リー(LEE)」を買収した。