東京都は、ファッションコンクール「Next Fashion Deign Award of Tokyo」(以下、「NFDT」)、「Sustainable Fashion Design Award」(以下、「SFDA」)2024年度の受賞者のうち15組17人の若手デザイナーがパリでファッションショーを開催する「パリ・ファッションショー 挑戦プロジェクト 2027」を始動した。
本プロジェクトは今回で3回目の実施となり、前回はショーの演出やコレクション制作の指導に森永邦彦「アンリアレイジ(ANREALAGE)」デザイナーが参画した。今回も同様に、森永氏と「アンリアレイジ」のショー制作チーム、世界最高水準のプロフェッショナルを起用した体制で、受賞者と共にファッションショーに臨む。
初回講義に森永デザイナーが登壇
まずは、27年1月に開催するショー本番までの準備期間に受賞者に向けて講義や個別指導を行う。6月24日に読売新聞東京本社で開催した初回の講義に登壇した森永氏は、パリ・ファッション・ウイークの仕組みのほか、「アンリアレイジ」の立ち上げや過去のコレクションを参考に、ルックやショー設計の考え方、制作時に意識すべきポイントを伝えた。
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今回掲げるショーテーマは「生きること、装うこと」。「自分の人生を生きるということは、きっと何かに争ったり、疑ったりすること。自分にしか見つけられていない美しいものを、貫いてもらいたい」と森永氏。続けて、「1914年にガブリエル・シャネル(Gabrielle Chanel)が作ったジャージーのドレスは、当時の常識を覆すようなことだった。『コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)』は81年、左右非対称で穴が開いた、喪服とも言われる真っ黒の服を作り、パリの荘厳な世界観に『黒の衝撃』をもたらした。そうやって常識を覆すようなことができるのがファッションだから、ぜひ非日常性を意識してみてほしい」と、常識に対する自分達の答えを明示し続けてきた「アンリアレイジ」のデザイナーらしく語った。
「アンリアレイジ」の工場をシェアするなど徹底サポート
今年1月にパリで実施した同プロジェクトを踏まえ、森永氏は「前回は初めてこのプロジェクトでショーを行うという、僕にとっての挑戦でもあった。東京都という冠がありながら、今のファッション・ウイークでできることを探りながら、なるべく多くの人が来場できるような場所を作ることで精一杯だった。今回は呼ぶ人たちの質、そして受賞者たちがブランドとして次の一歩を踏み込めるような動線を描いていきたい」と熱心だ。
若手デザイナーが世界水準を体感 森永邦彦「アンリアレイジ」デザイナーと東京都「パリ・ファッションショー挑戦プロジェクト」
実際に森永氏は、1月のショーで作品を発表した「カネイ(KANEI)」を手掛ける山岡寛泳と海外のバイヤーの連携を行うなど、受賞者たちに対しショー後もサポートを続けているという。さらに展示会を開催した受賞者に対し、「アンリアレイジ」の工場をシェアし、少量のオーダーでもアイテムを量産できる体制をととのえようと動く。プロジェクト本来の活動枠を超え、森永氏と「アンリアレイジ」チームのプライベートでサポートしている状態に近い。
コンクールを行うごとに歴代の受賞者が増え、サポートしきれなくなるのではという問いに対しては「でも、それはすごくいいことだと思う。去年と今年の受賞者が一緒に展示会を行ったりしているし、つながりが増えていくのはすばらしいこと」と前向きだ。
「パリ・ファッションショー 挑戦プロジェクト 2027」
参加デザイナー(15組17人)
二宮櫻壽
國本和樹
増田凌、金田昌也、永田莉紗
濵夏歩
黒田菜々子
鞠子涼香
矢野目莉奈
加藤海凪
野口キララ
神川裕貴
山田萌永
井芹杏里紗
藤井大将
杉山こころ
堀田紗来