2025年11月に上場を果たしたHUMAN MADE(ヒューマンメイド)は、創業者でクリエイティブ・ディレクターのNIGO®によるキャラクターやグラフィックなどアイコニックな表現が熱烈な支持を集める。コロナ前の20年1月期に13億円だった売上高は、26年1月期には142億円と10倍以上に拡大した。上場を機にグローバル展開を加速させる同社は、成長戦略の柱の一つにIPを掲げている。この分野で中心的な役割を担うキーマンが、サンリオのIP戦略で実績を持つ鳩山玲人取締役CSOである。(この記事は「WWDJAPAN」2026年5月11日号からの抜粋です)
PROFILE: 鳩山玲人/HUMAN MADE取締役CSO

IPは「守り」と「攻め」が一体
日本発カルチャーの永続的発展へ
WWD:「ヒューマンメイド(HUMAN MADE)」はハートのマークや数々の動物柄など、アイコニックなグラフィックが持ち味だ。IPについての基本的な考え方は?
鳩山玲人取締役CSO(以下、鳩山):そもそもIPはとても広い範囲を指す言葉で、おっしゃるようなキャラクターやグラフィックに相当するトレードマークやコピーライトはそのごく一部分にすぎない。まず、これが大前提だ。昨年11月の上場に際し、弊社の事業計画などを通じて52週MD、プロパー消化率100%の徹底、セレブリティーマーケティングなどのビジネスモデルを紹介してきたが、これ自体もIPの一つだと考えている。もちろんトレードマークやコピーライトはブランドの資産であり、価値を生み出す重要なIPである。特にハートのマークはブランドの象徴であり、しっかり守る必要がある。
新しいカルチャーを
生み出すための一歩
WWD:商標登録も年間200以上(24年実績)も行っていると聞く。
鳩山:1つの図案に対してもアパレルだけでなく、さまざまなカテゴリー(商標権の分類)を押さえておく必要がある。これをグローバルで行っているため、商標登録だけで億単位の金額が発生する。本腰を入れると相応のリーガルコストがかかるため、アパレルなど一般的な企業はどうしても商標登録を後回しにしがちだ。一方でわれわれは最初からグローバル展開を掲げている。特に海外マーケットにおいて法的な守りをしっかり整えないと、新たなクリエイションや販売拡大などの攻めの経営ができなくなる。守りと攻めは一体と考えている。
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