フォーミュラ1 アラムコ 日本グランプリ 2026(以下、F1日本GP2026)が、3月27日から29日に三重・鈴鹿サーキットで開催した。筆者はフリー走行初日に、 F1のホスピタリティーの頂点とされるF1 パドック クラブを通じて観戦。料理や飲み放題のドリンクやピットレーンウオークなど、多彩なコンテンツを楽しみながら、ホームストレートを疾走するマシンやピットワークを間近で体感した。
「メルセデス」の神童アントネッリが2連覇
今シーズンのF1は、環境規制に伴い大幅なレギュレーション変更が加えられた。内燃機関と電動モーターの出力比率は従来の8:2から5:5へと変更され、カーボンニュートラル燃料の全面使用も義務化。さらにDRS(可変リヤウイング機構)が廃止し、新たに直線で電力による加速性能を高める「オーバーテイクモード」が導入された。その変更規模は過去最大とも言われる。回生ブレーキのタイミングが重要となる中、全18コーナーを持ちながら高い全開率を誇る鈴鹿サーキットとの相性が注目を集めた。
開幕戦はジョージ・ラッセル、第2戦はキミ・アントネッリが制し、「メルセデス」が勢いに乗る中で迎えた第3戦。初日のフリー走行で「マクラーレン」のオスカー・ピアストリが最速タイムを記録した。
決勝では、ポールポジションからスタートしたアントネッリが出遅れ、一時6番手まで後退。しかしレース中盤、トヨタ自動車のモータースポーツ部門「トヨタ ガズーレーシング」がパートナーシップを結ぶ「ハース」のオリバー・ベアマンのクラッシュによりセーフティカーが導入されると、このタイミングでピットインし、実質的な首位に浮上。2位ピアストリに13秒差をつけてフィニッシュし、19歳のアントネッリが2連勝を達成した。
「ホンダ」製パワーユニットを搭載する「アストンマーティン」は、フェルナンド・アロンソがマシンの振動問題に苦しみながらも走り切り、予選第1ラウンド敗退を喫したものの、今季初完走を果たした。
最高峰の観戦体験
F1 パドック クラブ
筆者が体験したF1 パドック クラブは、F1観戦における最高峰のホスピタリティープログラムだ。厳重なセキュリティーをくぐって向かったピットビルディング2階の共用ラウンジは、まるで高級レストランのような空間。オープンキッチンではリガトーニのボロネーゼやラムチョップのステーキ、ミニハンバーガーなどが好きなだけ食べ放題、ドリンクも飲み放題だ。場内にはレース中継モニターが配置され、食事中でもレースの展開を把握できる。当日は快晴で最高気温は20度。少し歩けば汗ばむくらいの気温であったが、室内で日焼けを気にせず優雅に観戦できるのはありがたかった。テラスに出ればホームストレートが目前で、エンジンの轟音とともにマシンが駆け抜ける様子や、ピット作業を至近距離で観戦できる。筆者がいた観戦室では、フリー走行1回目を終えた「ハース」のエステバン・オコンとオリバー・ベアマンが突然登場。自身が記者となって囲み取材をするような距離感でインタビューが行われた。
フリー走行のインターバル中には、“ピットレーンウオーク”に参加し、通常では立ち入れないピットレーンに入場。つい先ほどまでマシンが走行していたアスファルトを踏みしめながら、マシンの下に潜り込むスタッフの様子や、取り外した車両のノーズ部分のフロントウイングを調整する姿など、フリー走行1回目のフィードバックを受けて調整を行う11チームの様子が見られた。
白熱のF1観戦を
アメックスがサポート
F1の熱狂に一役買ったのは、グローバル・オフィシャル・パートナーとして2025年から各国のグランプリでサポートを続けるアメリカン・エキスプレス(以下、アメックス)だ。F1日本GP2026の開催にあたり、同社はF1パドッククラブを含む人気観戦エリアのチケット3種をカード会員向けに先行販売。前年のサポート内容からアップデートを重ね、開催当日も特別なコンテンツを多数用意した。
アメックスはF1 パドック クラブの体験にさらなるアップデートを加えた“アメックス プライベート パドッククラブ スイート”のチケットを100枠先行販売した。F1パドッククラブのチケットの価格は、3日間で一人あたり6500ドル(4月9日時点の為替で約100万円)だが、広報担当者によると「数日間で完売」だったという。
F1 パドック クラブのホスピタリティーラウンジ内には、アメックスカード会員専用のプライベートスイートを設置。アメックスらしいブルーを落ち着きのあるネイビーにアレンジした空間で、各国の空港に会員専用ラウンジを展開するアメックスならではのノウハウを活かし、より特別感のある観戦環境を演出した。
また、“アメックス プライベート パドッククラブ スイート”には、名古屋駅と鈴鹿サーキットを結ぶシャトルバスによる送迎や、前記した“ピットレーンウオーク”、オープンエアのフラットベッド車両に乗ってサーキットを1周する“トラックツアー”、サーキット内の特別なロケーションで撮影を楽しめる“フォトサファリ”、F1を知り尽くしたエキスパートによるピットの舞台裏を巡るガイド付きパドックツアーなどが付帯。さらに今年は元レーシングドライバーで、アメックス×F1のブランドアンバサダーのジャン・アレジ氏との交流の時間も合わせて組み込まれた。本取材のパドックツアーでは、特別に同氏による解説を受けながら、走行後でまだ暖かい使用済みタイヤに触れたり、セーフティーカーが待機するガレージに入場したりと、貴重な体験も得られた。
カード会員に向けた
充実のコンテンツ
アメックス会員へのサポートはF1 パドック クラブ内だけにとどまらない。ホームストレート沿いの会員限定の予約制エリア“アメックス トラックサイド ラウンジ”や、F1公式ストアでの優先入店や優先会計などが可能な“ファストレーン”とアメックスカード決済で10%キャッシュバック(上限3000円)など、前年好評であったコンテンツを継続。さらに本年新たに、ポータブルクッションやバンダナなどを配布する“ピットストップ”や、観戦の合間に休息できる会員専用ラウンジ“リカバリールーム”を設けたほか、アメックス・プラチナ・カード会員限定コンテンツとして「アメックス トラックサイド ラウンジ」最上階の専用エリアや、“GP スクエア ファンゾーン”のステージで行われるパフォーマンスを間近で観覧できる“ビューイング エリア”を設置した。
F1 パドック クラブ体験中、特に便利だったのが、アメックスカード会員限定で配布した“アメックス オリジナル レースラジオ”だ。手のひらサイズのストラップ付きデバイスで、首から下げながら付属のイヤホンからレースの実況を聞くことができる。移動する時間が多い同プログラムでもレース展開を聞き逃がさずに、F1観戦をより一層楽しめた。「自分の目でレースを見たい。だけどテレビ中継で聴くような日本語の解説も一緒に聞きたい」といった観客におすすめしたい。なお、28、29日には、1日1台限定で特別仕様の“アメックス オリジナル レースラジオ”を配布。受け取ったカード会員(本人および同伴者1名)には、前記したパドックツアーなど特別な体験特典も提供した。
一般参加者にも
ワークショップなどを提供
一方で、アメックスによるF1での取り組みは、カード会員だけに閉じたものではない。“F1ファンゾーン”内のヘルメット型オブジェが目印の“アメックス レーシング クラブ”では、誰でも参加できる体験型コンテンツを多数用意した。ステアリング型コントローラーで操作して反射神経や判断力などを試すゲーム“ファンサーキット”や、オリジナルの携帯ストラップなどを制作可能な“カスタマイゼーション ガレージ”、光の演出やテキストをカスタマイズできる“セルフィースタジオ”など、F1の世界観を多角的に、年齢を問わず楽しめる仕掛けをそろえた。
“ファンサーキット”は意外にも難易度が高く、筆者は全ての項目でパフォーマンスが半分を下回る残念な結果となった。その後提示されたファンプロフィールは“トラック・トレンドセッター”。「レースの熱狂と同じくらいファッションを楽しみ、スタイルでファン心を表現するタイプ」とのこと。初日には、筆者が訪れた15時ごろまでに多くの人が訪れ、携帯ストラップや一部のチャームは配布終了に。平日にもかかわらず列を成すほどの賑わいが印象的だった。
若年層も惹きつけるアメックス
“さらなる非日常“へと引き上げる存在
今年のF1日本GPの観客総動員数は、2010年以降で最高の31万5000人を記録した。F1 パドック クラブでは若年層も目立った印象だが、アメックスも同じく、ミレニアム世代やZ世代の会員が増えているという。アメックス広報担当者は「たとえば、アメックス・ゴールド・プリファード・カードには現在さまざまな特典があるが、その一つに年間200万円以上の決済でその後カードを継続すると、国内対象ホテルの1泊2名分の無料宿泊券をプレゼントする施策があり、約4万円の年会費以上に価値のある宿泊先をラインアップしている。メタルカードの特別感のほか、年会費分のリターンがあるかどうかも、タイパ・コスパ世代を惹きつける鍵になっているのではないか」と話す。
特別な観戦環境にさらなる演出を重ね、F1観戦を“さらなる非日常体験”へと昇華したアメックス。同社は「日々、世界最高の顧客体験を提供する」をビジョンに掲げ、決済手段にとどまらず、エンターテインメントやトラベル領域で体験価値を拡張している。来年以降のF1はもちろん、同社がメインクラブスポンサーで、三笘薫が所属するブライトン&ホーヴ・アルビオンFCとの取り組みや、「フジロックフェスティバル」でのブース出展、「全米オープンテニスチャンピオンシップ」のチケット先行発売・優待など、幅広い領域で提供する特別なサービスに注目したい。