「ローラ ジェームス ハーパー(LOLA JAMES HARPER)」(以下、LJH)は9月16日、米オルタナティブロックバンド「スマッシング・パンプキンズ(THE SMASHING PUMPKINS)」とのコラボレーションキャンドルを発売した。
「スマッシング・パンプキンズ」は、1991年にデビューし、世界で累計3000万枚以上のアルバムを売り上げた人気バンド。今回の商品は、「LJH」のラミ・メクダッチ創業者が、バンドのフロントマンであるビリー・コーガンと友人であることからコラボに発展した。コラボキャンドルは2種類、1993年にリリースされたアルバム「シアミーズ・ドリーム」から着想を得て誕生した。イランイラン、ミルラ、パチョリ、クローブ、インセンスにヘアスプレーのノートの香りを加えた “22 スマッシング・パンプキンズ メイス・ストリート”(1万2100円)と、ローズ、マホガニーウッド、バロック調のカシュメランを組み合わせた “22 スマッシング・パンプキンズ パープル・ファズ” (1万2100円)の2種の香りをラインアップ。
発売を記念したイベントのためにメクダッチ創業者が来日。イベントでは、フォトグラファーでもあるメクダッチとコーガンが撮影した作品が展示された。メクダッチは、「私は28歳まで撮影や映像、音楽に携わり、世界中を旅してきた。『LJH』では、香り・写真・映像・音楽・旅・カルチャーを融合し、世界各地の思い出や風景を香りとして表現している」と話す。今回のコラボも、その活動の延長線上にある。コーガンが撮影したのは、レコーディングやリハーサルといったクリエイションの空間だ。「これら写真を見ると、彼にとってクリエイション現場は、少し怪しくて、汚れていて、物悲しい雰囲気が漂う場所だったということを感じるはずだ」とメクダッチ。
今回のコラボ商品にも、コーガンの世界観や心境を反映しているようだ。「彼の音楽スタジオがあったメイス・ストリートの街並みと、創造の世界へと飛び立つ感覚。その緊張感と1990年代のスマッシング・パンプキンズの陰と陽のエネルギーを、2つの香りに込めた」とメクダッチ。このコラボについてひと言で表すならと聞くと、"瞬間移動(Teleportation)"。香りや写真を通じて夢を追いかけてほしい」とメクダッチ自身の思いと「LJH」に込めた理念を重ねた。
人や文化に感じる日本との深い縁
メクダッチは今まで、何度も来日している。7月には、SEVENTEENのジョシュアとのコラボイベントのために訪日したが、その後もプライベートで日本に滞在。その理由は、日本におけるビジネスパートナーや友人たちとのつながりと、彼が愛してやまない日本の文化にある。「2018年から日本で『LJH』の活動を始めたが、コロナ禍で一時中断した。2024年に再び日本で仕事するチャンスを得て活動を再開した。ビリーが12年ぶりに来日公演するっていうから、それに合わせて日本に来たよ。こんな風に、日本には人との縁を感じるんだ」と話す。
メクダッチは、日本の紙文化や丁寧な包装にも強い共感を抱いており、自身のクリエイションにも紙の質感などを意識して反映させている。また、細部までこだわり抜く日本の繊細な美意識に強く引かれているという。「日本のコーヒーショップは、単にコーヒーを提供する場所というだけでなく内装、香り、流れる音楽まで全てが調和しているところが魅力的だ」と、ほほえんだ。
今回のコラボレーションでは、写真集(1万1000円)も販売する。紫色に染まった夜明けのカリフォルニアの砂漠の写真を表紙に採用し、現実と夢の狭間に漂うようなコーガンの儚い世界を表現している。