
新生「ディオール(DIOR)」は、見る者に衝撃を与えた。「誇示」するようなアイテムや「隙のない」スタイルはほぼ皆無。ラグジュアリーとは、「服が主役」ではなく、「着る人が主役」の洋服であり巣アイルであると改めて諭された。ラグジュアリーの定義が変わり始めている。まずは2026年春夏メンズで台頭したアフォーダブル・ラグジュアリー、”頑張れば買える”価格帯のブランドをまとめた。(この記事は「WWDJAPAN」2025年7月7日号からの抜粋です)
「アミ パリス(AMI PARIS)」
DESIGNER/アレクサンドル・マテュッシ(Alexandre Mattiussi)
時にはスエード素材まで交える丈感の異なるシャツのレイヤードから、爽やかで鮮やかな差し色(今季はレモンイエロー)、シーズンのスタイリングを完成させるトレンディな小物(今季はスカーフや手首に巻きつけるタイプのバッグ)など、“アフォーダブル・ラグジュアリー”のお手本的存在。パリでの人気も高い。
「ルメール(LEMAIRE)」
DESIGNER/クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)&サラ・リン・トラン(Sarah-Linh Tran)
モデルは会場を一瞥した後、堂々のウオーキング。周囲をよく観察はしているものの、自分らしさを貫くアティチュードを醸し出す。ジャケパン、シャツ、レザーブルゾンなどのステイプルなアイテムで、着心地を追求してワンサイズオーバーを選んだり、グルカサンダルやフリンジ付きのボディーバッグと合わせたりの自由なムード。胸に差したアイウエアのテンプルがジュエリー代わり。
Deisgners' comment
柔らかさと構築性をあわせ持つ“ソフト・テーラリング”やレザーの探求を続けている。防水性や機能性も取り入れながら、軽やかで日常に寄り添う服をつくりたい。スタイルは、私たちが半分つくり、もう半分は着る人の所作で完成する。そこに静かなエレガンスが宿ると信じている。
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