ファッション

「モスキーノ」2014-15年秋冬ミラノ ジェレミー・スコットによる痛快パロディ 水原希子も登場

 ジェレミー・スコットによる「モスキーノ(MOSCHINO)」のファーストシーズンは、期待通りの痛快なパロディ・コレクションで喝采を浴びた。

 ケイティ・ペリーの登場を待って1時間遅れでスタートしたショーは、赤とイエローのノーカラージャケットのスーツとチェーンバッグからスタート。「マクドナルド」のパロディであることは、誰の目にも明らかだ。「マクドナルド」の中でも特に、ジェレミーはポテトフライが好きなのか、ポテトの要素はコレクション中にちりばめられ、スウェットの胸元の「M」の文字の下には丁寧に「世界中で200億食以上売られているよ」という解説まで入っている。

 アメリカ出身のジェレミーは、アメリカのポップカルチャーやジャンクフードの世界を、「モスキーノ」の世界の中へ次々と放り込む。Run-DMCの「ウォーク・ディス・ウェイ」が流れるタイミングでは、黒とゴールドでギラギラにドレスアップしたラッパーのようなシリーズを展開。中指を立てて観客を挑発するモデルはキャップを目深にかぶり、キルティングのジャケットからアンダーウエアをのぞかせて、極太のゴールドのチェーンをジャラジャラさせて歩く。また、フランコ・モスキーノが得意とした言葉遊びも健在で、ミンクのファーの背中にははっきりと「REAL FUR」と描かれシニカルだ。

 後半のドレスのシリーズは、ジャンクフードのパッケージを大胆にアレンジした。「バドワイザー」のミニドレスにカラフルなグミやミルクチョコレートのマキシ丈ドレスなど。いずれも、パッケージの成分やカロリー表示までしっかりとコピーされていて笑いを誘う。

 ともすれば "チープ"や"失笑"に転びかねない、わかりやすいパロディを紙一重で喝采に変えることができたのは、ジェレミー・スコットのアイデンティティが「モスキーノ」のそれと非常に近く、好相性だからだろう。踊りながら歩く個性的なモデルたちも、それを見る観客も皆笑顔。そこには"ファッションって楽しい!"という、ハッピーな空気が満ちていた。なお、モデルには水原希子も登場した。

モスキーノ?2014-15年秋冬コレクション 全ルック

2014-15年秋冬ミラノ・コレクション関連記事

2014-15年秋冬ミラノ・コレクション スケジュール

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

独立系クリエイティブ集団が台頭、クリエイターの新潮流を見る

5月13日号は、クリエイターを取り巻く新潮流を特集します。昨年7月17日に発行した「U30 クリエイター」特集に続き、その最前線を追いました。

冒頭では独立系クリエイティブチームにフォーカス。「クリエイティブアソシエーション」「クリエイティブエージェンシー」など、独自のスタンスを掲げてクリエイティブの可能性に挑む集団です。彼らの狙いは、クライアントとクリエイターが対等な立場でものづくりに向き合え…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。