ファッション

タイ発のアクセサリーブランド「ピパチャラ」が伊勢丹新宿でポップアップ 地元コミュニティーと作るマクラメ編みのアイコンバッグなど販売

 タイ発のアクセサリーブランド「ピパチャラ(PIPATCHARA)」は伊勢丹新宿本店本館1階で初のポップアップを開催中だ。会期は4月25日まで。ポップアップ開催に合わせ、デザイナーのピパチャラ・ケオジンダ(Pipatchara Kaeojinda)が来日した。

 ベストセラー商品のイタリアンレザーにマクラメ編を施したハンドバッグ“ジェイド”(税込8万5800円)のほか、全面にクリスタルを施した“ミニ アム クリスタル”(同8万5800円)、リサイクルプラスチックのパーツで装飾した“インフィニチュード”(同11万8800円)、新作の月をイメージした“ムーンバッグ”(同12万9800円)などを販売する。

“ファッション・フォー・コミュニティー”を掲げ、地元の雇用を創出

 ケオジンダはタイ・バンコク生まれ。「シーバイクロエ(SEE BY CHLOE)」でアシスタントデザイナー、「ジバンシィ(GIVENCHY)」でジュニアプリントデザイナーなどを経験したのち、2018年に姉のジットゥリーニ(Jittrinee)と同ブランドを立ち上げた。地元タイで編まれたマクラメ編みがアイコンで、伝統工芸を尊重した「アートピースとしてのバッグ」を提案する。

 アイテムは、タイのコミュニティーと連携して全てハンドメイドで制作し、地元の雇用創出につなげている。22年には米「フォーブス(Forbes)」の「女性が設立したエシカルブランド 5選」にも選出された。「私たちは、“ファッション・フォー・コミュニティー”を掲げている。大切にしているのは、一緒に働く人達やそのコミュニティーのために尽くすことだ。私と姉はタイ北部にある5つのコミュニティーに定期的に訪れマクラメ編みの技術を教えている。そうした活動の甲斐もあり、ブランドを立ち上げた当初から今に至るまで現地の人々との信頼関係が築けた」とケオジンダデザイナー。

 商品軸でも環境に配慮に取り組む。例えば“インフィニチュード”コレクションで使用する装飾パーツは、タイのリサイクル工場と開発した独自の再生技術で製造する。コーラルピンクのパーツは100%ヤクルトボトルで、パールブルーのパーツは100%ペットボトルのキャップ部分をリサイクルし柔らかなカラーを再現した。「形は海の有機的な形をイメージしている。なぜなら、タイには多くのゴミが海から漂着するから。(原料が)ゴミであることをダイレクトに伝えるのではなく、手に取った人が海との関係性を感じられるようなデザインを意識した」。

 ECとポップアップを主販路に、タイ、アメリカ、フランス、アラブ首長国連邦、日本などで展開する。日本ではアイゼンが販売代理店となり、ポップアップのほかセレクトショップに販路を広げる。現在はレイビームス六本木ヒルズ店や「カーサ フライン(CASA FLINE)」などで取り扱う。ケオジンダデザイナーは、「明確なターゲット層は定めていないが、バッグの背景ストーリーを楽しみ広めてくれる人たちに届けていきたい」という。

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