ファッション

「メゾン ミハラヤスヒロ」出身のパタンナーが手がける和紙ブランド「ワンラック」 UCC上島珈琲と協業で環境事業に着手

 「メゾン ミハラヤスヒロ(MAISON MIHARA YASUHIRO)」でチーフパタンナーとして在籍した経歴を持つ佐野幸策ミザーニ社長は、和紙素材に特化したアパレル商品の開発を主軸にしながら、自治体や異業種企業と連携した環境事業に力を入れる。このほど、UCC上島珈琲と協業し、これまで一部一般廃棄されていたコーヒー豆を入れた使用済みの麻袋を買い取り、畑のうねを覆うマルチシートとして販売を開始した。主に鹿児島県大崎町の農園で活用が進む。

 佐野社長は、プレタポルテ縫製工場のイワサキやアウトドアブランドで企画や生産全般に関わったのち、07年に「メゾン ミハラヤスヒロ」のソスウに入社。チーフパタンナーとしてパリやミラノで発表するコレクション商品などを担当する。12年にパタンナーとして独立し、15年に同社を設立した。息子が乳児性湿疹に悩んでいたことをきっかけに、17年に和紙素材に特化した自社ブランド「ワンラック(ONELUCK)」を立ち上げた。

 ベビー用のロンパース(6930円〜、税込)からスタートし、ウィメンズのカットソー(1万2100円〜)などをメインに自社ECサイトで販売する。古着からヒントを得ながら、肌にストレスをかけず機能的な設計が強み。9月に発売した新作のワイシャツ(2万7800円)は、自社で開発した和紙100%の素材を使用した。パターンは1930年代のワークシャツから着想を得て、前見頃の長さや袖元のギャザーのディテールを採用した。ポケットには和紙を貼ったり、“The paper”の文字をプリントするなどして、こだわりの和紙素材をアピールする。

 佐野社長は、「息子の姿を見て、肌に優しい素材として和紙に着目したのが始まりだった。着ることへのサポートにとどまらず、食やコミュニティーに関わる事業を通して本質的な問題解決につなげていきたい」と話す。

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