1. パリで注目のコンセプトストアVOS 米国発のストリートウエアを発信

パリで注目のコンセプトストアVOS 米国発のストリートウエアを発信

コラム EC オープン

2019/1/20 (SUN) 11:00

 昨年4月、パリに新しいコンセプトストアがオープンした。VOS(Vision Of Styleの略)という名のメンズ・ウィメンズを扱う約200平方メートル、2階建て。ペニンシュラホテルの隣に店舗を構え、ECサイトも運営している。ニューヨークのダウンタウンをイメージしてデザインされたという内装は、コンクリート打ち放しの高い天井と白い壁、黒で統一されたラックといった無機質でモダンな雰囲気に、洋服、アクセサリー、シューズが陳列されている。取り扱うブランドは「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」「イージー(YEEZY)」「フェイス コネクション(FAITH CONNEXION)」「ナサシーズンズ(NASASEASONS)」などストリートウエアが中心だ。

 創設者のルカ・ディ・マッテオ(Lucas Di Matteo)はフランス人とドイツ人の両親を持ち、スイスで生まれ育った。ニューヨークのパーソンズ・スクール・オブ・デザインを卒業後、モデル事務所でプロモート業務などに従事した後、「VOS」の立ち上げに至ったという。そのきっかけについて「ニューヨークにいた頃、ラグジュアリー・ストリートウエアのブランドが急成長を遂げるのを目の当たりにした。パリにはそのようなブランドを中心に扱うストアがなく、新しいポジションを確立できるのではないかと思った。コンセプトは、常に新しい時代を受け入れ、ストリートから生まれる文化を肌で感じられるような空間を提供すること」だと語った。

 店舗オープンとECサイト開設から約9カ月が経ち、認知度は上がっている印象だ。特にECサイトの売り上げは上々のようだが、マッテオは実店舗の重要性を強調した。「ストリートウエアブランドはオンライン上だけでは伝わりきらない、文化や時代の雰囲気と密接に関係していると思う。小売りが成功するための要素として、教育された”販売員”は重要な役割を担っている。彼らは常に心をオープンにし、服だけではなくファッション業界で起こっているさまざまな事柄に敏感である必要がある。それによって顧客とともにコミュニティーを形成し、その一員であることを楽しめるような関係性を構築することが、これからの小売りにとって重要だと考えている」。

 実店舗を構えるエリアは、凱旋門、シャンゼリゼ通り、トロカデロ広場といった観光名所が集まる場所だ。徒歩圏内には同じく昨年オープンした、元コレット(COLETTE)従業員によるコンセプトストア、ヌー(NOUS)や、シャンゼリゼ通りには今年5月にオープン予定のギャラリー ラファイエット(GALERIES LAFAYETTE)の新店舗もあり、ファッションエリアとして新たな人の流れを作りつつある。「土地柄、ふらっと立ち寄る観光客はとても多い。同時に、ファッションブランドのオフィスなどが多く並ぶビジネス街でもあるため、ファッション業界人の顧客もいる。顧客の大半は、他のストアでは見つけられなかったアイテムを求めて訪れる、ファッショントレンドに敏感な人達」と顧客の傾向について説明した。

 公式の発表はされていないが、パリではドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)がマレ地区にあるビルディングと契約を結んだとの噂が飛び交い、その動向が注目されている。一昨年にコレットが閉店してから比較的平静だったパリの街が、徐々に熱気を取り戻しつつある。

ELIE INOUE:パリ在住ジャーナリスト。大学卒業後、ニューヨークに渡りファッションジャーナリスト、コーディネーターとして経験を積む。2016年からパリに拠点を移し、各都市のコレクション取材やデザイナーのインタビュー、ファッションやライフスタイルの取材、執筆を手掛ける

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