「ユニクロ(UNIQLO)」を運営するファーストリテイリングの2018年8月期連結決算(国際会計基準)は、売上高に相当する売上収益が初めて2兆円を突破し、過去最高を更新した。また、海外ユニクロ事業が大幅に増収増益となり、通期で初めて国内事業の売上高を上回った。海外がけん引する形で売上高は5年間でほぼ倍増しており、スペインの「ザラ(ZARA)」(インディテックス、INDITEX)、スウェーデンの「H&M」(H&Mヘネス・アンド・マウリッツ、H&M HENNES & MAURITZ)を急追し、“世界ナンバーワン”も射程圏内に入ってきている。
柳井正ファーストリテイリング社長兼会長が、「世界は今、あらゆる情報がグローバルに飛び交い、全ての経済活動は国や企業の壁を超えた視点で考えないといけない。この“超情報化時代”に最も重要なことは、世界中の優れた企業や個人とのパートナーシップにあると考える」と述べるように、同社は東レとの戦略的なパートナーシップをはじめ、今年はグーグルや物流機械大手のダイフク、男子プロテニス選手ロジャー・フェデラー(Roger Federer)などと多岐にわたるパートナシップを発表してきた。そこで、17年9月から最新の企業動向にフォーカスを当て、「ユニクロ」を中心にファーストリテイリングの1年を振り返る。
決算動向
ファーストリテイリング売上高2兆円突破 海外ユニクロ事業が国内を逆転 18年8月期
海外ユニクロ売上高が国内を逆転 ファストリ第1四半期は大幅増収増益
世界トップ企業との
パートナーシップ
1 / 6
「ユニクロ」が最先端物流センターの内部を初公開 柳井社長が「2~3年で世界中で全自動化を進める」
・有明の最新物流倉庫を手始めに全世界で全自動化
・投資額は全世界で1000億円
・情報製造小売業化への総仕上げ
(詳細はこちら)
ファーストリテイリングがグーグルと協業 “情報製造小売業”の実現へ
・「有明プロジェクト」の一環
・機械学習や画像認識技術を活用
・トレンドや需要を予測
(詳細はこちら)
ファストリと島精機が戦略的パートナーシップを発表 次世代ニット商品の開発加速
・「ホールガーメント」商品で
・消費者直結のオンデマンド生産も視野
(詳細はこちら)
「ユニクロ」がパリで島精機&ライゾマとタッグ、世界にニットを発信したワケ
・エマニュエル・ムホーも協力
・ユニクロ柳井会長&島精機の島社長が現地で会見
(詳細はこちら)
「ユニクロ ユー」 × 島精機の3Dニット、海外生産も開始
・17−18年秋冬の新作を発表
・シームレスダウンなども新たに投入
・銀座店には220人が行列
(詳細はこちら)
ユニクロ柳井社長と東レ日覚社長がNYで服の未来を世界に発信
・東レの技術力はナノから宇宙レベルまで
・新たなイノベーションに向けて両社で協業中
・未来の服のヒントがここにある
(詳細はこちら)
海外ユニクロ事業の拡大
1 / 8
「ユニクロ」がインドに初出店 南アジア進出の第一歩
・2019年秋にオープン
・さらなるインド進出への足掛かりに
・日本国外での出店予定が続く
(詳細はこちら)
「ユニクロ」が2019年春デンマークに初出店 欧州への出店はこれで9カ国目
・歴史的建造物の「ルイーズの家」内に
・地下1階、地上2階の3層
・売り場総面積は約1386平方メートル
(詳細はこちら)
「ユニクロ」が東南アジア最大級の旗艦店をフィリピンに出店
・マニラ マカティ市のショッピングモール内に出店
・フィリピンでは現在48店を運営
・売り場面積は約3960平方メートル
(詳細はこちら)
「ユニクロ」がハワイに初出店
・2018年秋にオープン
・ハワイ最大のショッピングセンター、アラモアナセンター内
・売り場面積は約1603平方メートル
(詳細はこちら)
ユニクロがH&Mの本拠地に出店へ 今秋スウェーデンに大型店オープン
・北欧に初出店、世界20番目の進出
・昨年「ザラ」の本拠地スペインに出店
・売場り面積は約1580平方メートル
(詳細はこちら)
「ユニクロ」がドイツで出店加速 秋に4店舗を続々オープン
・ベルリン、ケルン、デュッセルドルフの3都市に
・秋にはストックホルムとアムステルダムにも初出店
・売り場面積約2200平方メートル超の大型店も
(詳細はこちら)
「ユニクロ」がベトナムに初進出 ホーチミン市内に2019年秋オープン
・東南アジア6カ国目
・採用活動にも着手
(詳細はこちら)
ユニクロのスペイン1号店開店 「ザラ」の本拠地に挑む
・バルセロナの目抜き通り
・歴史的建造物の意匠を生かす
・売り場面積は約1730平方メートル
(詳細はこちら)
デザイナーやアーティストとの
協業
1 / 12
「アレキサンダー ワン」がユニクロとヒートテックのコラボを発表
・10年ぶりのコラボ
・ボディースーツ、Tシャツなど
・全てヒートテック素材を使用
(詳細はこちら)
「ユニクロ」 × 「ジェイ ダブリュー アンダーソン」第2弾は“カモメのジョナサン!”
・英国の夏の象徴、ブライトンビーチが着想源
・アイコンモチーフはカモメのイラスト
(詳細はこちら)
「ユニクロ」 × 「J.W.アンダーソン」第1弾は英国・EUで先行販売
・英国の伝統的スタイルを再解釈
・ファッションの民主化に意義
・素材やシルエットを際立たせる美学を追求
(詳細はこちら)
「ユニクロ ユー」2018-19年秋冬物は79アイテムを用意
・ブロックテックアウターや3Dニットが軸
・全商品展開は全国60店とオンラインストアで
(詳細はこちら)
色鮮やかな「ユニクロ ユー」、新作コレクションの全アイテム公開 18年春夏
・ディレクターはクリストフ・ルメール
・自然界の色がテーマ
・高機能なアイテムも
(詳細はこちら)
「ユニクロ」 × 「トーマス・マイヤー」全51アイテムが出そろう 発売は5月
・「ユニクロ」初の本格的リゾートウエアで構成
・ウィメンズ36アイテム、メンズ15アイテム
・スイムウエアやビーチサンダルなど
(詳細はこちら)
「ユニクロ」 × ハナ・タジマ リネンを使用した清涼感あるアイテム第6弾
・全12アイテム
・ムスリムウエアを取り入れている
(詳細はこちら)
「ユニクロ」 × ハナ・タジマ 今季は自然からインスピレーション 第7弾
・心や自然、光の移り変わりを意味する“トランジション”がコンセプト
・淡い中にも深みを感じさせるシックなカラーパレットを提案
・アウターを強化
(詳細はこちら)
「ユニクロ」 × 「マリメッコ」は、女性のライフスタイルに喜びと快適さを提供
・9型で6種の柄をラインアップ
・「マリメッコ」のグラフィックデザイナー、マイヤ・ロウエカリが手掛ける
・「ユニクロ」限定柄や特別なカラーリングの柄もお披露目
(詳細はこちら)
「UT」 × カウズ × 「セサミストリート」のトリプルコラボ
・全23アイテムが登場
・目が“XX”になったエルモやクッキーモンスターらがプリント
・カウズを象徴するキャラクター「Companion」も
(詳細はこちら)
「UT」 × 「ドラえもん」 × 村上隆のトリプルコラボ発売 ぬいぐるみも
・「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」がきっかけ
・村上隆を招いてのトリプルコラボは初
・Tシャツとぬいぐるみの全8型をラインアップ
(詳細はこちら)
「UT」 × カウズ × ピーナッツの第2弾 “ブラックスヌーピー”ぬいぐるみも
・テーマは「ブラックフライデー」
・全12型をラインアップ
・メンズ、ウィメンズ、キッズをラインアップ
(詳細はこちら)
トップアスリートとの
パートナーシップ
1 / 2
ユニクロがプロテニスのフェデラー選手と正式契約 ウィンブルドンに登場
・「グローバルブランドアンバサダー」として契約
・ナイキからの鞍替え
・クリストフ・ルメール率いるパリチームがウエアをデザイン
(詳細はこちら)
「ユニクロ」からルメールがデザインした錦織圭着用アイテムが発売
・素材には“ドライEX”を使用
・錦織が「ニューヨークオープンテニス2018」で着用して出場
(詳細はこちら)
サステナビリティの取り組み
1 / 1
ファーストリテイリングがサステイナビリティの取り組みを発表
・SDGsを軸に企業価値高める
・サプライチェーン、商品、店舗・コミュニティ、従業員の4領域
・AI、ロボット、自動化、教育で工場の生産性向上と効率化も
(詳細はこちら)
人事
1 / 2
ユニクロ柳井社長の長男と次男が取締役に昇格 世襲は否定
・2018年11月29日付で就任
・ガバナンス強化と説明
・岡崎CFOも取締役に昇格
(詳細はこちら)
雑誌編集者から異例の転身 木下孝浩「ポパイ」前編集長がファストリの執行役員に
・執行役員として情報発信の“編集”を担当
・2018年5月1日付で入社
(詳細はこちら)