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「オールユアーズ」が1万5000円のデニムを月額1800円&12回払いで売る理由

 2015年創業のアパレルメーカー「オールユアーズ(ALLYOURS)」が月額定額制の新たなサブスクリプションサービスを打ち出した。同社の1万5000円する定番デニム“ハイキックジーンズ(HIGH KICK JEANS)”を月額1800円(12回払い、計2万1600円)で販売するという仕組みで、クラウドファンディングの「キャンプファイヤー(CAMPFIRE)」で支援者を募っている。形式としては分割払いと同じような仕組みだが、購入時から2年間の保証が付くため、2年目は支払いの必要もなく、いつでも修理の相談ができる。今後はTシャツなどにサービスを広げていく計画だ。「おかげさまで創業から3年が経ったが、まだまだ投資段階で、さらなる成長のために向こう3年何をやりたいかを考えてきた」と木村昌史オールユアーズ代表取締役。

 「アパレルにおいて“一生モノ”という言葉がよく使われるが、一生着られるモノなら、一回で支払わなくてもいいんじゃないか」。新サービスの背景にある考えはいたってシンプルだ。車や家電のように、アパレルを耐久消費財としてとらえれば、理屈としては一度で支払う必要はない。「トレンドを意識した商品は翌年には持ちこせず、セールをして在庫を処分するなど、消耗戦に陥る一方だった。トレンドに流されないからこそできるサービスだ」と原康人オールユアーズ代表取締役。

 消費者目線で考えても、定額サービスは合理的だ。特に意識するのは若者の消費動向だという。「最近では10代のお客さんも増えてきたが、スタイルではなく質を見ていたり、エシカルをはじめ社会問題に対する意識を持った子も多い。背景にはインターネットの普及によってあらゆる情報を得られるようになったことがあるだろう。それなのにいいものは基本的に高くて買えない。一方で、買える値段の商品にはほしいものがないという。彼らがわざわざバイトでお金を貯めなくても、若いうちからいいものを買える環境を作りたかった」と木村代表。

 サブスクリプションビジネス最大の特徴は、顧客との継続的な付き合いができることにある。「新サービスによって消費者との継続的な関係性が作れることは僕らのようなブランドにとってはうれしいこと。購入後の消費者の行動データを可視化できるし、今後のサービスに生かしていくことができる。すでに新サービスの利用者限定で非公開のコミュティーページを作っているが、同じ商品を好きな人たちのコミュニティーを作ることでユーザーからのフィードバックも生まれやすくなるだろう」と原代表。