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連載 メンズ・コレクション

これまでも、これからも影響力絶大なデヴィッド・ボウイ

 英国のミュージシャン、デヴィッド・ボウイが1月10日、がんのため、この世を去りました。69歳でした。10日は、ロンドンメンズの3日目。ジェレミー・スコットが「モスキーノ(MOSCHINO)」で、ボウイそっくりのファースト・ルックを発表した日です。早すぎる死であるのは大前提として、ファッション・ウイークの真っ只中にこの世を去ったことは、ロンドンにとって、そしてファッション界にとって伝説的存在のボウイにとって、ある意味納得できるタイミングだったのかもしれません。

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 そして翌日は、TVを見ても、ホテルで朝ご飯を食べていても、ショー会場を訪れても、話題は全部デヴィッド・ボウイ。みなさんも同じだと思いますが、SNSも彼で占領された感があります。改めて、つくづく稀有な存在で、絶大な影響力を持つ人物であることを思い知りました。

 正直、音楽にはまったく精通していません。ファッションは大好きですが、事件記者出身のせいか、洋服を関連付けるのは、常に社会や経済ばかり。音楽を筆頭とするカルチャーとリンクさせることは、そんなに得意ではない、いや、かなり苦手なほうです。彼を語ることなんて、とてもおこがましくてできません。しかし彼は、僕の中でもやはり“別格”でした。ラフ・シモンズが2015年春夏のオートクチュール・コレクションで、ボウイの「Moonage Daydream」をBGMに選んだとき、「クチュールとロックがこんなにカッコよく融合するなんて!」と思ったのは、つい最近の出来事。

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 振り返れば金髪のトサカヘア、目元のグリッター、パンクとロック、そして、今をときめく性差を超えたスタイルのノージェンダー。源泉をたどれば彼に行きつきそうなスタイルは、数えればきりがありません。昨日、流れては消えていく膨大なSNSを眺めて世の無常を感じながら、そんなことを考えました。

 僕は1977年生まれの38歳ですが、それよりもうひと世代上のみなさんにとってのボウイは、まさに神がかった存在なのではないか、と思います。冒頭で話したジェレミーはもちろん、ファッションショーの前後のBGMをおそらく土壇場になって変更した「バーバリー(BURBERRY)」のクリストファー・ベイリー。

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 そして、16-17年秋冬コレクションの一部とともに公開した私物にはボウイとの2ショット写真、さらには直前に28作目のアルバム「ブラックスター」とのコラボTシャツを発表したポール・スミス……。ポール・スミスがTシャツを広げ、2ショット写真を紹介する様子は、早くもYouTubeに上がっているので、ぜひ見てみてください。

 きっと、このシーズン、そして次の17年春夏は、彼へのオマージュがいたるところで登場するでしょう。それを敏感にキャッチできるよう、慌てて購入した彼のアルバムを聴きながら、フィレンツェに向かいます。

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次ページ:超私的、2016-17年秋冬コレクション・ランキング ▶

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