香港・ハーバーシティ店外観
東急モールズデベロップメント(TMD)の100%子会社、東急商業發展(香港)有限公司は12月10日、渋谷109の海外1号店となる香港・ハーバーシティ店を開業した。場所は3階のゲートアウェイ・アーケードの一角で、「エスペランザ(ESPERANZA)」や「スライ(SLY)」「リズリサ(LIZ LISA)」など、日本ヤングのセクシーやガーリー、原宿ストリート系の13ブランドを集約する。売り場総面積は約790平方メートル。「サマンサベガ(SAMANTHA VEGA)」と「ウィゴートーキョー(WEGO TOKYO)」「デュラス(DURAS)」「キララガール」が香港初出店で、「アンクルージュ」と「レディアゼル」「シークレットハニー(SECRET HONEY)」、「ミューラー(MULLER)」の香港における新派生ブランド「MLR(エムエルアール)」、「リガレクト(REGALECT)」など6店舗が海外初出店した。
「サマンサベガ」外観
ジャパンイマジネーションは海外1号店として、今年5周年を迎える「アンクルージュ(ANK ROUGE)」を出店した。「ポップティーン(POPTEEN)」の元専属モデル、“おかりえ”こと松岡里枝ディレクターがオープニングに登場。SNSや雑誌などを通じて彼女やブランドを知る現地の若いファンを多く集客した。雪柄のワンピース(1万4000円)は完売した。「ウィゴートーキョー」も原宿での売れ筋とあまり変わらず、ニットやスカート、スタジャン、MA-1などのアウターが人気で、全体的に予想の倍以上を売り上げた。念願だった海外進出の起爆剤になりそうだ。バーンデストローズジャパンリミテッドの「MLR」は、「ミューラー」の海外展開用の屋号として、新設。MDは日本と変えていないが、将来的に「MLR」のオリジナルアイテム販売も視野に入れる。アストニッシュコーポレーションの「リガレクト」は、新規テナントの発掘と育成を目的とした「シブヤ109 ステージ」に出店。109ブランドを手掛けてきた岡田泰一・社長と田尻大輔・社長の共同代表が2015年秋に設立した「リガレクト」は、国産デニムを中心にカットソーやTシャツなどを製造・販売する。11月からは、ロサンゼルスのリボルブ クロージングやサティーンでの取り扱いも始め、今後香港店を中心にアジアでの卸し拡大も期待するという。
TMDは海外1号店を香港に出店したことについて、5つの理由をあげている。堀内謙介TMD経営企画本部企画部長は、「1つは、制度上経済自由度が高く、進出・維持が容易なエリアであること。そして、関税や消費税もなく、日本国内との商品の内外価格差を抑えて顧客に提供できること。2号店以降が可能なマーケット規模なこと。香港はアジアの中心にあり、今後、他地域への展開を見据えた時にアジア地域の見本市として広くブランド認知を東アジアやASEANに対して拡大できること。香港からの訪日客も多く、東京・渋谷店へのインバウンド効果が見込めること」だ。初日売上高は、目標の倍以上を記録し、「渋谷のトレンドやジャパンカルチャーがこの香港でも認知されてきたという手応えも感じた」と話す。今後、渋谷109のアジア戦略は、1年に1店舗程度のスピード感で香港エリアに3~4店舗の出店を目指す。また、台湾などの東アジアの他地域などへの展開も視野に入れる。